低速電動車で通院楽々 富山県立中央病院~経堂公民館を往復、7月末まで試験運行

AI要約

低速で走る電動車「グリーンスローモビリティ」の運行実験が富山市で始まった。

運行エリアは経堂公民館と県立中央病院を結ぶルートで、利便性を検証するために2カ月間実施される。

地元住民の参加もあり、運行は午前中のみの無料サービスとして展開される。

低速電動車で通院楽々 富山県立中央病院~経堂公民館を往復、7月末まで試験運行

 低速で走る電動車「グリーンスローモビリティ」の運行実験は3日、富山市新庄、東部の両校区を運行エリアに始まった。経堂公民館と県立中央病院を結ぶルートで、7月末までの2カ月間実施する。市は車を自由に使えない人の移動手段として利便性を検証する。

 グリーンスローモビリティは時速20キロ未満で公道を走ることができる電動車を生かしたサービス。市はこれまでに大沢野地域や四方地区などで運行実験を行い、4回目の今回は公共交通の空白地域となっている住宅密集地を対象にした。経堂公民館と県立中央病院を発着点に、スーパーやドラッグストア、市民プールなど計9カ所に停留所を設けた。乗客定員は6人で1日3往復する。

 3日は同公民館で出発式があり、地元住民ら約35人が参加した。藤井裕久市長が「病院などを便利に利用してほしい」とあいさつした。これまでの運行実験で利用者が午前中に集中したことを踏まえ、今回は午前中のみの運行としたと説明した。藤井市長と新庄校下自治振興会の菱田浩一会長らのかけ声で第1便が出発した。

 乗車した近くの吉本久成さん(88)は「4年前に免許を返納してから、買い物はいつも歩いて行っていた。電動車は低床で乗り降りしやすかった。実験後も続けてほしい」と話した。

 運行時間は木曜を除く平日の午前8時50分~同11時50分。運賃は無料。