自衛隊 精強かつ信頼される組織であってほしい 親しみゆえ、ときに厳しく from 大阪社会部

AI要約

5歳の息子が自衛隊に夢中で、父親も自衛隊について思い出深いエピソードを振り返る。

自衛隊への敬意を持ちつつも、問題点を指摘することの重要性を説く。

自衛隊に対する親しみと批判の両面を持つ記者としての立場を表明する。

自衛隊 精強かつ信頼される組織であってほしい 親しみゆえ、ときに厳しく from 大阪社会部

最近、5歳になるわが家の息子が自衛隊に〝どハマり〟している。戦車や戦闘機、潜水艦といった装備に胸をときめかせ、公道で自衛隊車両とすれ違うと、興奮しながら、その魅力を伝えてくるのが何ともほほえましい。

父親の私も自衛隊にはこれまで何かと世話になった。海上自衛隊に入隊した友人から、南極土産のウイスキーをもらったり、護衛艦の食堂でカレーを振舞ってもらったりしたこともあった。良い思い出ばかりだが、仕事となれば厳しい記事を書くこともある。

10年ほど前に起きた自衛隊トラックと観光バスの衝突事故。陸自側はバスの乗客のうち一人に、トータル数千万円の賠償金を支払っていたことが明らかとなった。骨折の重傷を負ったとはいえ、賠償額の算定根拠が不透明。上層部に支出の報告が見送られていた点なども踏まえ、4月の記事で問題視した。

「あなたは反自衛隊の記者なのか」。こうした記事を書くと、たびたびそんな指摘を受けるが、全く本意ではない。

むしろ国家の安全、国民の生命を守るため、警戒監視や訓練に汗を流す自衛官の方々には大きな敬意を払っている。

「精強かつ信頼される組織であってほしい」と願うからこそ、ゆがみは明らかにする。それが自衛隊に親しみを抱く記者の役割だと信じている。(岡嶋大城)