高畑淳子×LiLiCo×にしおかすみこが語る夫婦と家族。「言わなくてもわかるでしょ」の罪

AI要約

映画『お終活 再春! 人生ラプソディ』が公開される。高畑淳子さん演じる主人公の新たなチャレンジや、橋爪功さん演じる夫の「認知症」疑惑が描かれる。

芸人にしおかすみこさんの実体験を交えたインタビューも掲載。彼女が家族と認知症について直面する姿を明かす。

高畑淳子さんの歌や演技についての感想も含め、前作との違いや期待が高まる映画の内容が紹介されている。

高畑淳子×LiLiCo×にしおかすみこが語る夫婦と家族。「言わなくてもわかるでしょ」の罪

 人生100年時代。夫婦の付き合い方や葬儀をどうするか考えておくと、やりたいことが見えてチャレンジできる。2021年5月に公開となった映画『お終活 熟春! 人生、百年時代の過ごし方』はまさに「人生100年時代をどう生きるか」が描かれていた。2021年当時、FRaUwebにてジャーナリストのなかのかおりさんが行ったインタビューで、主演の高畑淳子さんは30代から「ママが死んだら見るノート」を記し、家族が困らないようにしていると語っていた。ただ楽しくやりたいことをやるだけではない、「死んでからのこと」も考えておくことで今を楽しめる。そんなことを感じさせるものだった。

 そのシリーズ第2弾の『お終活 再春! 人生ラプソディ』が5月31日から公開される。高畑さん演じる千賀子の夫で、「いらっとする昭和なお父さん」を絶妙に演じる橋爪功さんの「認知症」疑惑も描かれ、「お終活」に介護のことも考えさせられるエンターテインメントだ。

 公開に先立ち、著書『ポンコツ一家』が好評の芸人・にしおかすみこさんが、高畑淳子さんや友達役で出演するLiLiCoさんと鼎談。

 3回にわたってお届けする前編は「夫婦とは」「家族とは」の本音が……。

 にしおかさんは、2021年からFRaUwebにて「ポンコツ一家」の連載をし、2023年には連載13回分と書きおろし5編による書籍も刊行している。コロナ禍に実家に戻ったときに、ゴミ屋敷のようになっていた実家に驚いたのが2020年のこと。そこで80代の母の認知症が判明した。「母が認知症、姉がダウン症、父が酔っ払い、私は一発屋」、4人全員を愛を込めてポンコツと呼ぶ。つまり、まさに「親の認知症」に直面している存在だ。

 

にしおかさんは第1弾の映画『お終活 熟春! 人生百年時代の過ごし方』も見ていたという。

 にしおか「当時、LiLiCoさんもすすめてらしたじゃないですか。友達もすすめてくれて。めちゃくちゃ面白かったですね。テーマは重たいのに、コミカルで、たくさん笑っちゃいました。ハートフルなところがたくさんありますし。あと新しいこととか、好きなことにチャレンジしようというテーマに、元気をもらいました。今回も、主人公を演じる高畑さんの歌に、本当に感動しちゃって」

 高畑さん演じる主人公の千賀子は、合唱団に所属して、仲間とコーラスを楽しむ。ときにはおしゃべりして、夫の悪口を言って、鬱憤を晴らすシーンに共感する主婦も多いと思う。第二弾では、さらにソロでシャンソンを歌うというチャレンジをする。

 高畑「大親友の女優・神野美鈴さんに、歌だけはやめておいた方がいいよって言われたんですが(笑)。挑戦してみんなの前で歌う、そういう夢を与えるシーンだと思いますので」

 にしおか「もう本当に元気をいただきました。千賀子さん役、あれはやっぱり高畑さんじゃないとできない。ストーリーを見ながら、絶対歌うよね、歌うよねと思いながら、いつ来る? ってドキドキして見ました」

 高畑「自分でも言い聞かせているのは、もし上手な人が本当に上手に歌ったら、身も蓋もないと思うんですよ。素人感とか、ほどよく混じった下手な感じが出ていると自負をしています」

 にしおか「えーあれはもう映像というより生の舞台を見ている迫力で、鳥肌立ちました」