マインドフルネス「日常の瞑想」で、揺れやすい心を穏やかに整えよう【カンタンにできるストレス解消】

AI要約

マインドフルネス瞑想は、悩みごとやストレスの解消につながる瞑想法であり、いまこの瞬間に起こっている感覚や感情、思考に気づき、そのままに受け入れることを目的としている。

日常の瞑想は特別な方法ではなく、食べる瞑想や呼吸の瞑想などをさまざまな場面で応用的に実践し、心の働きを整えることを目指すものである。

瞑想を通じて心に余裕を持ち、感覚に意識を集中するコツを身につけることで、日常のさまざまな状況でマインドフルに対応することができるようになる。

マインドフルネス「日常の瞑想」で、揺れやすい心を穏やかに整えよう【カンタンにできるストレス解消】

 マインドフルネス瞑想は、簡単に言ってしまえば悩みごとやストレスの解消につながる瞑想法です。しかし、いまはそのような概要だけが広く伝わっていて、本当の意味や正しいとりくみ方が、あまりよく理解されていません。

 マインドフルネスとは、本来、いまこの瞬間に起こっている感覚や感情、思考に気づき、そのままに受け入れること。そのような状態になるための瞑想が、マインドフルネス瞑想です。

 思考にただ気づくだけで、よい考えとも悪い考えとも判断しません。判断しないで、またいまこの瞬間に気づきを向けます。それをくり返すと、感覚や感情、思考が瞬間に変化すること、すべては一瞬に消え去ることがわかってきます。そうしてマインドフルになり、一つひとつの雑念に振り回されなくなるのです。

 ここでは、『図解 マインドフルネス瞑想がよくわかる本』(有光興記監修、講談社刊)のエッセンスを、全8回にわたって紹介。マインドフルネス瞑想は、特別な場所や道具、知識を必要としないため、誰でもすぐにおこなえます。実践を重ねるうちに気持ちがすっと軽くなり、よけいな考えに振り回されなくなっていることを実感するようになるでしょう。

 今回は、ちょっとした空き時間に実践したい「日常の瞑想」と、瞑想をおこなうコツについてご紹介しましょう。

『体の不快な感覚や人間関係の悩み……。さまざまなストレスをマインドフルネス瞑想で手放す

』より続く マインドフルネス瞑想がよくわかる 第7回

 今回ご紹介する「日常の瞑想」は、何か特別な方法があるわけではありません。食べる瞑想や呼吸の瞑想など、これまでにお伝えしてきた瞑想を、さまざまな場面で応用的に実践するものです。

 そして、ちょっと時間があいたときや、イライラした瞬間、大切な用事の前などに、こうした瞑想によって心の働きを整えるのです。

 たとえばコーヒーをいれて休憩するときに、考えごとをしながら飲むのはやめ、「飲む瞑想」をしながら楽しむようにします。また、つねに先のことを考えて動き続けることをやめ、数分でもよいので余裕をつくり、「呼吸の瞑想」などにとりくんでみてください。

 それから、次の用事に向けて、ギリギリになってから移動するのではなく余裕をもって出かけて、「歩く瞑想」で景色を感じてみましょう。

 イライラしそうなときや、実際にいらだってしまったときには、怒りをためこまずに「呼吸の瞑想」からはじめて、「慈悲の瞑想」にとりくむのがおすすめです。対話中のトラブルなどで、その場では落ち着けない場合は、一度外に出て「呼吸の瞑想」や「歩く瞑想」をするのもよいでしょう。

 このように、10分間のマインドフルネス瞑想をくり返し実践していると、感覚に意識を集中するコツが身につきます。そうして基礎が体得できれば、ちょっとした空き時間に数分間、瞑想をおこなえるようになります。すると、心落ち着く時間が増えていくのを実感するでしょう。