「入学後は『自分は劣っているんじゃないか』という思いが強くなって…」屋久島から上京した女性が東大進学後に突きつけられた“人生初の戸惑い”

AI要約

藤條さんは、非進学校出身でありながら東大に入学した経緯を語る。高校時代は系列の私立大学に進む人が多い環境で、出身者が東大に進学したことは非常に珍しいことだった。

藤條さんはリベラルアーツやアクティブラーニングに惹かれ、海外の大学を志望していたが、担任の背中を押され、東大を目指すことに。先生の応援もあり、史上初の東大生となった。

受験時代には一浪を経て東大への合格を勝ち取った藤條さん。先生からの励ましや支援があったことが成功につながった。

「入学後は『自分は劣っているんじゃないか』という思いが強くなって…」屋久島から上京した女性が東大進学後に突きつけられた“人生初の戸惑い”

〈「受験期の“苦労話”をあまりしないですね」非進学校から東大に入学した男性が感じた“名門校出身者”の“ある特徴”〉 から続く

 東京大学に入学するのは毎年3000人程度。うち、およそ2000人は“名門校”(毎年のように東大進学者を5人以上輩出する高校)の出身者で占められているという。そんな環境の中、異彩を放つ活動を繰り広げているのが、“非進学校”出身者のみが入会できるサークル「UTFR(the University of Tokyo Frontier Runners)」だ。

 名門校出身ではない生徒は東大でどんなことに困るのか、彼らのためにUTFRはどんな活動をしているのか、そして周囲に同じ目標を持つ人が少ない環境からどのような経緯で日本最高峰の偏差値を誇る東京大学へ入学を果たしたのか。

◆◆◆

――藤條さんが東大にたどり着くまでの道のりを教えてください。

藤條 私の実家は屋久島にあって、高校時代は鹿児島市にある鹿児島純心女子高等学校の寮住まいで学校に通っていました。周りは系列の私立大学に進む人が多く、難関大学に進む生徒はほとんどいない環境だったのですが、私はリベラルアーツやアクティブラーニングといった学習方法に惹かれていて、海外の大学を志望していたんです。教壇から知識を教え込まれるスタイルよりは、自ら進んで学びたくて。

――しかし、東大に進学されました。理由はなにかあるんですか?

藤條 東大でも私が求める教育が行われていると知ったことと、高3時の模試の成績を見た担任が「東大を目指してみたら?」と背中を押してくれたのが主な理由でしょうか。

――周りは難関大学に進む生徒がほとんどいないとのことでしたが、先生が後押ししてくれたんですね。

藤條 東大へ進学した人がこれまで1人もいない学校だったようなのですが、先生は応援してくれましたね。

――史上初の東大生! それは先生も喜ばれたでしょうね。

藤條 そうですね。一浪を経て合格したときには、お世話になった先生がお寿司をご馳走してくれました(笑)

――受験時代に苦労したことは何かありましたか?