ホンダ・シビックに標準仕様以上タイプR未満のスポーティ・モデル「RS」が加わった

AI要約

11代目のホンダ・シビックが2024年9月にマイナーチェンジを実施し、フロントを中心にリフレッシュを図り、シャープで精悍な新顔となった。

インフォテインメント・システムがGoogle搭載の9インチ「Honda CONNECT」ディスプレイにアップデートされ、運転支援装置もアップデートされた。

新たに追加されたRSモデルは、1.5リッター・ターボエンジン+6段MTを搭載し、爽快でスポーティな走りが楽しめる仕様となっている。

ホンダ・シビックに標準仕様以上タイプR未満のスポーティ・モデル「RS」が加わった

11代目のホンダ・シビックが2024年9月にマイナーチェンジを実施した。現行型は、Cセグメントを超え、Dセグメントに迫る全長4560×全幅1800×全高1415mmという堂々たるボディが目を惹く。

◆フロントを中心にリフレッシュを図る

マイナーチェンジの主なメニューは、フロント・マスクを中心としたデザインのリフレッシュなどに加え、ホンダお馴染みの「RS」を冠したスポーティ・グレードがガソリン・モデルに新設定されたのがトピックだ。

◆シャープで精悍な新顔

エクステリアは、現行モデルの特徴である低重心を抱かせる、クーペ風のフォルムはそのままに、シャープで精悍なフロント・バンパーに変わり、フロントやサイドのスポーティなシルエットが強調されている。

また、インフォテインメント・システムを、アコードと同じGoogle搭載の9インチ「Honda CONNECT」ディスプレイにアップデート。「Googleアシスタント」、「Googleマップ」、「Google Play」が容易に使用でき、使い慣れたスマホ・アプリをドライブでもシームレスに使えることになる。

「Googleアシスタント」は、音声操作によるナビの目的地設定や音楽の再生、車内温度設定などが可能だ。「Googleマップ」は、リアルタイムの渋滞情報の取得やルート沿いのスポット検索も容易に操作できる。「Google Play」では、スマホと同じように好みのアプリをダウンロード可能で、好きな音楽やポッドキャストなどを車内で簡単に楽しめる。

◆運転支援装置もアップデート

さらに、「Honda SENSING(ホンダ・センシング)」もアップデートされた。

衝突被害軽減ブレーキの作動領域、対象が拡大され、より広い範囲で衝突回避・被害軽減をサポート。交差点での右折時では、クルマと歩行者に加えて、自転車やオートバイまで検知対象が拡大されている。直進時に左右からの横断があるケースでは、歩行者と自転車に加え、クルマも検知可能になっている。

渋滞追従機能付きアダプティブ・クルーズコントロール(ACC)は、登りから下りに差し掛かる際のブレーキ制御が最適化されたことで、より自然で滑らかなブレーキフィーリングが得られるという。発進、追従時での加減速の制御が調整され、運転感覚にあったよりスムーズな走行を実現した。

車線維持支援システム(LKAS)は、直進時や旋回時の制御が改善され、車線維持性能を向上。高速道路でのより快適なドライブに寄与する。

◆爽快でスポーティな走りを享受

新たに加わったRSは、現在、長い期間に亘って受注停止になっている「タイプR」と標準モデルの間に位置するモデルで、タイプRほどのスポーツ性能は求めないが、爽快でスポーティな走りを享受したい層に朗報といえる。

外観は、ブラック加飾されたヘッドライト・リング、ドア・ミラー・カバー、シャークフィン・アンテナ、エグゾースト・フィニッシャー、ホイールナットが備わり、車両前後に「RS」エンブレムが配置され、スポーティムードを強調している。

◆1.5リッター・ターボ+6段MTのみ

パワートレインは1.5リッター直噴VTECターボ+6段MT。MTは減速操作に合わせてエンジン回転数を自動で制御するレブマッチ・システムを採用。また、慣性モーメントを30%低減するシングルマス軽量フライホイールを採用することで、素早い回転落ちを実現するという。これまで標準仕様のLXとEXに設定されていたMT車も軽快なシフトフィールが得られていたので、RSではよりスポーティな変速が楽しめるはずだ。なお、今回のマイナーチェンジを機にLXとEXのMTはラインナップから落ちた。

脚まわりでは、荒れた路面でも車体の揺れを抑制するという専用サスペンションが用意され、専用チューニングされたステアリングと相まって、軽快で一体感の高いステアフィール、旋回感覚が楽しめるとしている。

◆RS専用ブレーキを採用

足元では、フロントに大径のローターを用いたRS専用ブレーキが採用され、踏み始めからドライバーの意図どおりの減速度が発生し、コントロール性もさらに向上している。

また、「NORMAL」(ノーマル)、「SPORT」(スポーツ)、「ECON」(エコ)、「INDIVIDUAL」(インディビデュアル)の4つのドライブ・モードを備え、メーターにはRS専用のウエルカム・アニメーションが用意されるなど、オーナーの所有する喜びを刺激する仕掛けも用意された。

◆ハイブリッドが2グレードに拡大

ラインナップはRSが加わり、LXとEXのMTが廃止されたほかに、2.0リッター・エンジン+2モーターの「e:HEV」がモノ・グレードからLXとEXの2グレード展開になった。

ボディ・カラーは、「クリスタルブラック・パール」、プラチナホワイト・パール(3万8500円高)、「ソニックグレー・パール(3万8500円高)」、「シーベッドブルー・パール(3万8500円高)」、「プレミアムクリスタルレッド・メタリック(6万500円高)」の5色展開となっている。

価格はハイブリッドの「e:HEV LX」が399万8500円、「e:HEV EX」が430万7600円。1.5リッター・ガソリンの「LX」が344万8500円、「EX」が379万8300円。新グレードの「RS」が419万8700円となっている。

文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)