石工の左野勝司さん死去 高松塚の石室解体など手がける

AI要約

左野勝司(81歳)は膵がんで亡くなった石工で、高松塚古墳の石室解体などを手がけた。

左野勝司は石工として活躍し、未盗掘石棺のふたを開けたり、イースター島のモアイ像修復も行った。

2007年には文化庁長官表彰、吉川英治文化賞を受賞した。

 国宝の極彩色壁画で知られる高松塚古墳(奈良県明日香村)の石室解体などを手がけた石工の左野勝司(さの・かつじ)さんが7月29日午後0時24分、膵がんのため奈良県天理市の病院で死去した。81歳。和歌山県出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長男稚通(まさみち)さん。

 中学卒業後は石工の道へ。寺社の石造物など石の文化財を専門に扱い、藤ノ木古墳(奈良県斑鳩町)で未盗掘石棺のふたを開け、南米チリのイースター島のモアイ像修復も手がけた。また、カビによる極彩色壁画の劣化問題では高松塚古墳の石室解体の指揮を執った。

 2007年には文化庁長官表彰、吉川英治文化賞を受賞した。