兵庫県の公務員はすぐ泣く? 斎藤元彦知事の「涙の釈明会見」でよぎる10年前の“号泣議員”

AI要約

斎藤元彦知事に対する辞職要求が相次いでいる状況についての記事。知事や幹部職員の涙に対する疑問や比較事例も提示されている。

斎藤知事の申し入れや県議会の対応について述べられ、現在の情勢が詳細に説明されている。

かつて兵庫県で起きた号泣県議の事件との関連性も取り上げられ、地元における涙もろいイメージについて考察されている。

兵庫県の公務員はすぐ泣く? 斎藤元彦知事の「涙の釈明会見」でよぎる10年前の“号泣議員”

 泣きたい思いをしているのは大混乱の中で公務を続けている現役職員と、自死に追い込まれた幹部職員の遺族ではないか。

 内部告発された数々のパワハラ疑惑や視察先業者に対する“カツアゲおねだり問題”で辞職を迫られている兵庫県の斎藤元彦知事(46)のことだ。

 斎藤知事に対しては、日本維新の会と県議会第2会派の維新県議団が9日に辞職と出直し選を求める申し入れ書を提出。最大会派の自民党など4会派と無所属議員も12日午前、共同で辞職を申し入れたほか、19日開会の9月定例県議会では、第4会派のひょうご県民連合(立憲民主党系など)が斎藤知事の不信任決議案を提出する方針だ。

 県議会の全会派、全86人の議員が辞職要求を決めるという前代未聞の事態。斎藤氏は11日の会見で涙を流しながら、「自分自身に対して悔しい思い」「未来の兵庫のために頑張っていきたいという思いはご理解いただけるように頑張っていきたい」と釈明。涙の理由を問われると、「ちょっと感情が出てしまいまして……」などと語っていたのだが、県民、職員にとっては、少なくとも被害者ではない“加害者”側がなぜ泣くのか、その感情は理解不能だったに違いない。

■片山前副知事も7月に開いた辞職会見で大粒の涙

「涙の会見」といえば、この問題で県議会の百条委員会で証人尋問された片山安孝・前副知事(64)も7月に開いた辞職会見で、「ほんまに悔しゅうてしゃあない。一生懸命やっている知事を支えられなかった」と大粒の涙を流し、顔をくしゃくしゃにして説明する場面があった。

 知事、副知事が続けて涙を流す異例の場面があったためか、SNS上では《兵庫県の公務員はなぜ、すぐに泣くのか》《知事、前副知事も涙を流せば許されると思っているのだろうか》と疑問の声が出た一方、《兵庫県議会で涙の会見といえば、あの時を思い出した》との投稿も。

「あの時」とは2014年7月に行われた「号泣県議」の会見だ。ウソの報告で政務活動費を受け取っていた疑いがあるとして、当時、40代後半だった男性県議が県議会から刑事告発され、議員辞職。その2年後に詐欺罪で懲役3年、執行猶予4年の判決を受けた。

「ウワーん。ワァーん、ビェーん、ワァー…」。この会見で男性県議は突然、右手の拳を振り上げながら大声で泣きじゃくり、集まった記者らを唖然茫然とさせたほか、その姿は日本国内のみならず、全世界でニュース映像が流れて話題となった。

 兵庫県出身の男性の特徴は「おおらかで素直な性格」といわれるが、それに加えて涙もろい? のかも……。

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