時間帯によって「クレジットカード」の支払いを禁止する飲食店があるのはなぜ? れっきとした「ルール違反」ですよね?

AI要約

クレジットカード支払いが禁止される飲食店の理由とは、加盟店手数料の負担や決済トラブルの防止などが挙げられる。

高客単価なディナーではクレジットカード決済を導入し、低客単価なランチでは禁止することが一般的。

クレジットカード決済を導入してお客を獲得しつつ、決済トラブルや低回転率を避けるための配慮も行われている。

時間帯によって「クレジットカード」の支払いを禁止する飲食店があるのはなぜ? れっきとした「ルール違反」ですよね?

キャッシュレス決済が急速に普及している昨今、クレジットカード支払いができる飲食店も増えています。しかし、時間帯によってクレジットカードでの支払いが禁止されており、不便に感じた経験がある方は多いでしょう。

そこで本記事では、時間帯によってクレジットカードでの支払いを禁止する飲食店がある理由と是非について解説します。

飲食店などのお店側は、消費者がクレジットカードを利用して決済を行うたび、クレジットカード会社に対して、加盟店手数料を支払う必要があります。

手数料はカード会社や契約内容によって異なりますが、数%であることがほとんどです。例えば5000円の支払いをクレジットカードで行った場合、加盟店手数料が5%であれば250円が売上から引かれます。

現金支払いの場合は決済金額の5000円がそのまま売上になるため、クレジットカード支払いをすると売上の面で損をすることになるのです。会計回数が増えるごとに負担は増大するため、一度の会計では小さな差に見えても月や年単位で考えると大きな損失になる可能性があります。

加盟店手数料が負担になるのであれば、そもそもクレジットカード決済を導入せずに現金支払いのみで対応すればよいと考えがちです。しかし、キャッシュレス化が進む昨今において、クレジットカード決済ができない点は飲食店としてデメリットになります。お客を獲得する機会を損失しかねません。

そのため、客単価が高くなりがちなディナーの時間帯ではお客の獲得も考えて通常通りにクレジットカード決済を導入しつつ、客単価が低くなるランチなどの時間帯ではクレジットカード決済を禁止にする状況が生まれます。客単価が低い場合、利益率が下がりやすい点もこの現象に拍車をかけています。

加盟店手数料の負担が大きな理由の一つですが、決済トラブルの防止も時間帯によってクレジットカード決済を禁止にする理由に挙げられるでしょう。

クレジットカード決済が禁止になりがちなランチタイムでは、お客の回転率が売上において重要になります。その際、クレジットカード決済の端末などでエラーが発生し、会計に時間がかかると回転率が低下する恐れがあり、売上の低下につながる可能性もあります。

現金決済のみであれば決済トラブルが起きにくく、回転率を維持しやすいといえます。そのため、ランチタイムなどの時間帯はクレジットカード決済を禁止にする飲食店も少なくありません。