「ストレスを感じると下痢になる…」4つの対処方法を英胃腸科専門医師が解説

AI要約

ストレスが腸と脳の関係に影響を与えることがわかり、脳腸軸と呼ばれる関連性があることが示唆されている。

ストレスによって腸の消化機能が低下し、下痢などの症状が現れる可能性がある。

慢性的なストレスは腸関連の問題を引き起こすリスクが高まるが、ストレスによる下痢を治す方法も存在する。

「ストレスを感じると下痢になる…」4つの対処方法を英胃腸科専門医師が解説

仕事で新しいプロジェクトを任されたり、お気に入りの服にコーヒーをこぼしたりすると、ストレスの度合いが上昇しているときに現れる典型的な兆候に気付く人は多い。例えば、頭痛や倦怠感、不眠などがそう。トイレに駆け込む回数が増え、排便回数がいつもより減る人もいる。確かに極度の不安を感じると、消化不良など胃の不調を引き起こすことはあっても、ストレスで下痢になることはありえるの?

※本記事はイギリス版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。

ニューヨークを拠点とする胃腸科専門医のサマンサ・ナザレス医学博士によると、腸と脳の間には関連性があることがわかった(この双方向的な関連を「脳腸軸」と呼ばれる)。要するにこの2つの器官は対話しており、腸内細菌叢は脳へ情報を伝達する異なる経路を有しているのだそう。

具体的にはどんな仕組み? ブルックリンを拠点とする胃腸病専門医のシンシア・クエイヌー医学博士によれば、炎症性サイトカインや神経伝達物質、キニンなどのホルモンは、筋層間神経叢と呼ばれる腸の局所領域と脳との間で相互に作用し合っている。

ストレスを感じると、体は戦うか逃げるかモードに切り替わる準備を整える。「そうするために、体が消化中に起こるすべての働きにブレーキをかけるのです」とナザレス医学博士。「消化の優先度が下げられ、脅威に反応できるように別の経路へと切り替えられます」

ストレスは大小にかかわらず、このような影響を及ぼす可能性がある。クエイヌー医学博士いわく、状況や環境がストレスの要因になることも。例えば、職場でプレゼンテーションを任されたとき。でもこの場合は、プレゼンテーションが無事に終わると同時に、下痢(とストレス)も治まるのが一般的。

慢性的な不安やうつ、恐怖症も、腸関連の問題が引き金として発症することがある。「一度きりの下痢も慢性的な下痢も同じですが、慢性的にストレスを受けている間は、休息なしにストレスが作用し続けているため、体のリカバリータイムがありません」とナザレス医学博士。

でも幸いに、ストレスによる下痢を治す方法がある。さっそく、その対処法についてイギリス版ウィメンズへルスから学んでいこう。