コロナ第11波続く中で「コロナ感染歴4回」の男性が抗体検査を受けてみたら

AI要約

新型コロナウイルスの変異株KP.3が全国的に猛威を振るい、夏も第11波を迎えている。

免疫の有効期間が約6か月であることから、夏バテ時期に再びコロナウイルスが拡大する可能性が高まっている。

記事中では、4度も感染した20代記者のケースが取り上げられ、抗体検査でワクチン接種済みの人と同等の数値が出たものの、油断は禁物であるとの警告が示されている。

コロナ第11波続く中で「コロナ感染歴4回」の男性が抗体検査を受けてみたら

 いまだ全国的に猛威を振るう新型コロナウイルス。今年の夏も、変異株「KP.3」が流行する“第11波”を迎えている。

「『KP.3』は、重症化率は低いものの、変異により過去の感染やワクチン接種で得られた免疫をすり抜ける能力があるため、広がるスピードが速いんです」

 そう語るのは、ナビタスクリニック立川の久住英二氏だ。例年、人の移動が増えたお盆明けのこの時期は、特に注意が必要だそうで、

「コロナウイルスの免疫の有効期間はおよそ6か月。コロナは冬時期にも流行しますので、免疫が弱まってきた夏に再びコロナウイルスが広がるんです」

 なんと編集部内には、その免疫の有効期間を終える度に感染を繰り返し、これまで実に4度のコロナに罹患したという驚きの感染歴を持つ20代記者がいた。

「最初の感染は2021年の夏ごろで、インフルエンザのような38度の熱と激しい頭痛に襲われました。ワクチンを打つ前に罹ったので、“もうワクチンはいいや”って、それから打たずにいます」(T記者)

 4度の感染は珍しいと前出の久住医師も語る。

「4回感染した人というのはなかなかお目にかかれませんね。3回目という方なら結構いるんですが……」

 医師も目を丸くする感染歴のT記者は、21年夏以降も2回、3回、4回とウイルスに襲われた。

「一番つらかったのは、22年の冬に罹った2回目ですね。医師にはオミクロン株だと言われました。40度の熱が6日続き、つばを飲み込めないほど喉に痛みがありました。3回目、4回目は普通の風邪と同じ感じでしたね」(T記者)

 そこで、4回も感染したんだから「さすがに免疫があるっしょ」と自信満々のT記者に、免疫がどれほどあるのか、血液検査で抗体の量を検査してもらった。

「過去の感染、ワクチン接種によって抗体が血液にどれほどあるかという検査でした。ワクチン接種なし、感染歴なしの人が基準値50.0未満なのに対して、僕はその約23倍の数値でした。これはワクチンを1回打っている人と同等だということです」(前出の久住医師)

 これだけ聞くと、T記者は心配もないように思えるが、宮元通りクリニックの度会敏之院長は、油断は禁物とこう語る。

「それだけの数値があれば免疫があると言えますが、株が変異した場合にも適用されるとは限りません」

 感染対策は必要だと新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦氏も言う。

「抗体検査はあくまで一般的な数値を示すものなので、信用しすぎないこと。夏バテなどで免疫の落ちる時期ですから手洗いうがいなどは続けてください」

 5度目の感染とならないとよいが……。