祖母が、おちつきのない孫に「茶道を習わせてみたらどうか」と言っています。月謝は家計の負担になる金額でしょうか?
茶道の月謝についての平均費用や具体的な教室の月謝について紹介
茶道を習うことのメリットについて解説
茶道にかかる費用とメリットのバランスについて考察
祖母から教養のために孫にお茶を習わせたらどうだろうかと、提案を受けることもあるでしょう。習いごとをする際に気になるのが、毎月の費用です。
本記事では、多くの人が月謝にかける費用の平均を紹介するとともに、茶道のおおよその月謝や茶道を習うメリットなどを紹介します。
家計調査(家計収支編)時系列データ(二人以上の世帯)によると、2人以上世帯が月謝にかける費用は以下の通りです。
表は家計調査(家計収支編)時系列データ(二人以上の世帯)をもとに筆者が作成
現在、月謝にかける費用の平均は2600円ほどであると分かります。
ここでは、2つの茶道教室の費用を紹介します。月謝は教室によって異なるため、あくまで参考としてご覧ください。まずは、A教室で茶道を習う際にかかる費用を表にまとめました。
公式サイトをもとに筆者が作成
次にB教室の月謝を紹介します。B教室では、入門料が3300円かかります。
公式サイトをもとに筆者が作成
家計調査における平均的な月謝の費用をオーバーしてしまうと考えられます。
ここでは、茶道を習うメリットを紹介します。月謝の費用だけでみると家計の負担になる可能性がありますが、その分さまざまなことが身につきます。メリットと費用のバランスをみて茶道を習わせるかどうかを決めましょう。
■礼儀作法が身につく
茶道では、相手への思いやりの気持ちや配慮の気持ちをもって行動します。相手が居心地よく感じる所作やマナーは、すぐに身につくものではありません。
茶道の稽古を通じて繰り返し所作やマナーを意識していくことで、自然と行動に移せるようになっていきます。小さいころから茶道を習えば、美しい言葉使いや所作、マナーなどが自然と身についていくでしょう。
■日本の伝統芸術を学べる
茶道は、書画や花、香、工芸、着物、建築、庭園、料理など、さまざまな分野と関連しており、多くの日本文化とつながりのある総合芸術です。
そのため、茶道では、茶室や掛軸などの茶道具をはじめ、茶や菓子などにも触れながら教養を身につけていけるといえます。また、芸術に対する審美眼を養うのにも役立つでしょう。
■日々の生活において心が豊かになる
総合芸術である茶道は、日本独自のわびさび文化に触れられる習いごとです。
茶道を通してあらゆる芸術に関心が向くようになり、季節の花を自宅に飾ってみたり、美しい字を書こうと意識したりするなど、豊かで美しい生活を意識するようになります。茶道の稽古を通して日々の暮らしが華やぎ、生き生きとしたものになるでしょう。
■精神をコントロールできるようになる
茶道の作法を学ぶと、精神をコントロールできるようになるといわれています。茶道の心得として「和敬清寂」という言葉があります。
お茶会の空間では、お茶をたてる人も招かれた客人も、お互いに心を和らげながら尊敬の心をもち、身と心を清らかに保ち、どのようなことがあっても動じないという意味です。
学校や仕事で何か嫌なことがあり心が落ち着かないときも、茶道の心得を思い出しお茶をたてると、悩みごとや心のもやもやが晴れていくでしょう。
茶道にかかる月謝はおおよそ5000円と、平均的な月謝よりは高めといえますが、教養やマナーなどを学べるとともに心を豊かにしてくれるメリットがあります。
長い目でみて人としての生き方を学べる茶道は、人によっては大切な習いごとにもなります。月謝の金額は教室によって異なるため、費用が気になる方は月謝を重視して探してみるとよいでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査(家計収支編)時系列データ(二人以上の世帯)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー