国立大卒女性の夫の浮気調査で判明、母が高3娘を「もう死にたい」と追いつめた過程

AI要約

子供の思春期で夫婦関係が変化し、浮気につながる事例が増加している。

教育虐待や性暴力が子供の将来に影響を及ぼしている。

バリキャリの母親が家族問題に直面し、離婚や性暴力の調査を依頼する。

国立大卒女性の夫の浮気調査で判明、母が高3娘を「もう死にたい」と追いつめた過程

「子供の思春期で夫婦関係が変わり、浮気につながる事例が増えています」とはキャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんだ。

思春期を迎える子供が大人からの虐待に遭遇するニュースが絶えない。

学校を舞台にした性暴力も多い。2023年12月も愛知県立高校勤務の男性教員(25歳)が、教え子の女子生徒と自宅でキスをするなどのわいせつ行為をし、別の男性非常勤講師(25歳)は、女子生徒とホテルに行ったことが報じられた。

教師と生徒という絶対的上下関係のある中での強引な関係は明らかに性暴力だ。

また、親の教育虐待もある。中でも2018年に起きた事件について2022年に刊行されたノンフィクション『母という呪縛 娘という牢獄』(齋藤彩著)は、成績のいい娘に医学部受験を強要し、9浪させた母娘の姿が赤裸々に描かれ、大きな話題を呼んだ。

娘は9浪の末に母を殺し、死体遺棄で2018年に逮捕されたのだが、小学校のときから成績が下がると壮絶な暴言・暴力に遭っていた。

「子供のため」と良い学校に行かせようとする思いもわかるが、子供の意思を無視した強要は子供の心を苦しめることを忘れてはならない。

離婚や浮気の実態は、まさに「時代」を描き出す。山村佳子さんがかかわった事例を、個人の特定ができないように加工してお届けする「探偵が見た家族の肖像」、お盆スペシャルとして再編集の上お届けする4回目は、母親の教育虐待や教師による性暴力の可能性も感じる事例だ。

相談をしてきたのは母親である47歳の円香さん。国立大学を卒業し、外資系金融関連会社に勤務するバリバリのキャリアウーマンである。

前編「「中学受験失敗」した高3娘を追いつめる国立大卒母の言い分。私大卒父との「温度差」」では、結婚19年になる47歳の夫(メーカー勤務)と高校3年生の娘との家族関係について紹介した。

バリキャリの円香さんと、東京都内で生まれ育ち私立大学を卒業後メーカーに勤務しているのんびりとした夫は、真逆の性格だからこそうまくいっていたという。

しかし、娘が14歳の時に反抗期になってからは、夫婦の立場が対立。娘に「いい教育といい経験を与えたい」と切望する円香さんは、娘を力づくで支配しようとするが、娘はそれをすり抜けるように、教育実習の大学生と交際したり、学校の先生に男女の関係を迫ったりしていた。

夫はいさかいが絶えない家を嫌がり、外出するようになる。不登校になっていた娘を深夜の飲み歩きに同伴させることもあった。娘は底辺と呼ばれる高校に進学し、円香さんは憤るが、娘はリラックスして投稿できるようになり、その高校の中でよい成績をおさめて大学の進学も決まる。

しかし円香さんが出張から帰ったある日、娘が「大学に進学せず、先生と結婚する」と言い出した。

また、家には”誰か”を入れている気配があった。ホテル予約サイトやデリバリーの履歴から、円香さんが出張時に「見知らぬ第三者」が夫や夫と娘とホテル宿泊を楽しんだり、自宅に来ていることを突き止めたのだ。

その後は家庭内別居状態になったため、夫が家を出る準備を進めていることを察して、円香さんは山村さんに調査を依頼。目的は離婚となった時に、マンションを自分の名義にすること、貯金を渡さないこと、娘の親権を得ることだ。

娘が「先生と結婚する」という背景には教師との性暴力もあるのだろうか。繊細な子供の将来がかかわる重要な調査となった。