「量が多めです」店側の忠告を無視した挙句、ラーメンをほぼ残す迷惑客。お盆の田舎で目撃した非常識家族に嫌悪感が拭えない…。それでも店側は我慢するしかない?

AI要約

夏休みも終盤に差し掛かり、子連れの家族が混雑する観光地や飲食店での出来事が描かれる。

あるラーメン店での家族連れの食事シーンが紹介され、子供たちが食事をせずに遊んでいる様子に驚きが隠せない。

非常識な行動について言及された後編が期待される。

「量が多めです」店側の忠告を無視した挙句、ラーメンをほぼ残す迷惑客。お盆の田舎で目撃した非常識家族に嫌悪感が拭えない…。それでも店側は我慢するしかない?

夏休みも終盤だ。子供の頃を思い出すと宿題に追われていたことを思い出す。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。

「お盆休みが終わると夏休みも後半戦という感じがしますね。お盆休みは電車も空いていて、お休みの人が多いことを実感します」。

観光地では、子連れも多く見かける。

「小学生以上の子どもにとっては、1ヶ月以上の休みですからね。大人になるとそこまで長い休みはそうそう取れませんから、今思えば貴重です。子どもを連れての移動や観光はトラブルがつきもの。大変だなと思う反面、目に余る行動があるのも事実です」。

今回は、夏休みの帰省で混み合うあるラーメン店で起きた出来事をご紹介したい。

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鈴木亜紀さん(仮名・45歳)は、子供のいない夫婦だ。

「お盆は必ず、両家に帰省してお墓参りをするようにしています。今回の帰省は、山の日を含む3連休に済ませて、残りは自宅でゆっくり過ごしています」。

今回の帰省でとある事態に遭遇して、疑問を持ったと話す。

「行きつけのラーメン屋さんでのできごとです。元々、地元でも人気のお店ですが、SNSに取り上げられてからか、観光客も押し寄せて大行列になることもしばしば。今回も20分くらいは並びましたかね。それくらいしても食べたい味なので、その点については問題なかったんですが…」。

楽しみにしていたラーメンを楽しんでいると隣にある家族連れが座ったそう。

「幼稚園くらいの子供と小学生の子供を連れた4人家族。家族での帰省なんて微笑ましいなと見ていたんですけど…」。

オーダーに至ったときだ。

「小さな子がいる家庭って、私の印象では子どもとシェアをしながら食べるイメージでした。ところが、その家族はラーメンとチャーハンなどをそれぞれ頼み、その上餃子までオーダー。ここのお店、実は麺が多めなことでも有名で、そのことを女将さんが忠告されていたんですけど、それでも注文を変えることはありませんでした」。

よほど大食いなんだろうとそのとき亜紀さんは思ったそうだ。

「普通の大人でもお腹いっぱいになるんですよ。ただ、私は子供がいませんし、こんなもんなのかな?と思ってみていました」。

亜紀さんのテーブルに料理が運ばれてきて食べながら見守っていると、隣のテーブルにも続々と料理が提供されていったそう。

「母親は子どもが食べるのを制して、スマホで写真を撮り始めました。最近、食べる前に写真を撮影する光景はよく見かけますよね。私なんかは麺が伸びちゃう…って思いますけど」。

やっと食べる許可が出たようで食べ始めたのだが、亜紀さんは驚いたと話す。

「メニュー置き場にタブレットを立てかけて、動画を見たまま食べ始めたんです…。スマホ片手に食べる人は見たことありましたが、家族で見ている姿は初めて目にしました」。

子供たちは動画に夢中で箸があまり進んでいない様子だったそう。

「ご両親は黙々と食べていましたが、お子さんたちは画面に夢中。ぼろぼろとこぼしていました」。

亜紀さんは他人事ながら、子連れでご飯を食べるのは大変だなと思ったそうだ。ところが、次の瞬間、衝撃が走る。

ーもう、ごちそうさまする!

子供たちは、卓上に置かれたタブレットに夢中になっていたそう。

「ほとんど残っている状態だったので、驚いてしまいました。ただ、このときはご両親がもう少し食べるんだろうなと思っていたんですけど…」。

しかし、ほどなくして両親も食事を終えて一言。

ー思ったより多かったねー。

大量に残った料理を前に悪びれる様子は微塵もなく、そのまま食事を終えたんだと言う。亜紀さんは驚きを隠せなかったそうだ。【後編】では、非常識家族のさらなる愚行について追っていく。

取材・文/悠木 律