子どもの夏休みに保護者を悩ます“昼食”…フードバンクや子ども食堂の利用増「ふだん給食に助けられているんだなと」

AI要約

子どもたちの夏休み中の食事に関する保護者の悩みやフードバンクの利用増加について取材された。

保護者は食事の準備に悩む一方、子どもたちは家で食べることを好むという声もある。

夏休み中にフードバンクの利用が増え、企業や個人からの寄付が少なくなっている現状についても報道された。

子どもの夏休みに保護者を悩ます“昼食”…フードバンクや子ども食堂の利用増「ふだん給食に助けられているんだなと」

子どもたちにとっては楽しい夏休みだが、保護者にとってはこの時期ならではの悩みもあるようだ。給食のない夏休みに、子ども食堂の利用や、フードバンクの利用者が増えているという。その現状を取材した。

多くの家族連れでにぎわう新潟駅。

子どもの夏休み中に大変なことを保護者に聞くと、「朝昼晩とご飯を準備すること。給食に普段助けられているんだなと毎年感じる」「毎日何食べさせようかなと悩んでいる」「昼に食べられるように朝作っている」「栄養面とか色々考えるとすごく難しい」「好みがあるので好きなものばっかりになりがち。入れるものがいつも同じになりがち」など“昼食”に関する悩みが相次いだ。

栄養やメニューなど試行錯誤を重ねる保護者。一方、子どもたちからは「できれば家で食べる方がいい。慣れている環境で食べられる方がいい」「学校の給食だと苦手なメニューもあるが、毎日好きなもの食べられてうれしい」などの声が聞かれた。

夏休みに入り、大きな変化を実感しているのは県フードバンク連絡協議会だ。

小林淳事務局長は「夏休みに入り、子どもが毎日3食家で食べるし、この暑さなので、水・光熱費・電気代も非常に使う。暑さも含めて心身共にバランスを崩して非常につらくなるというご家庭が少なくない」と現状について話した。

県内では2024年4月の時点で8500世帯以上がフードバンクを利用していたが、夏休みに入り、直近の1週間でさらに300世帯以上が利用を始めたという。

その一方で、物価高の影響を受け、企業や個人からの食料品などの寄付は例年の10分の1ほどに。

小林事務局長は「ぜひ力を合わせて特に厳しい環境にある子どもたちに社会のエールを届けていきたい」と呼びかける。

そして、夏休み期間、子どもの食事の助けとなるのが、子ども食堂だ。

新潟市東区の子ども食堂では中学3年までは無料・高校生は300円で水曜日を除き食事を提供している。

山田芽衣店長は「できるだけ野菜を食べてもらえるよう、ピーマンを細かくしたり工夫している」と話す。

取材した日は、親子丼に肉団子・キュウリの浅漬けなどが提供され、オープンと同時に小中学生などが訪れていた。

夏休み期間は祖母が昼食や夕食を作っているという中学生は「祖母は体力的にも厳しいんじゃないかと思っている。子ども食堂は、友達とか色んな年齢の子がいてなんか安心する」と話す。

毎日の献立に悩む親にとっても大切な場所となっていた。

「家で作るとなると2個~3個の品数。どうしても時間がかかったりするので、こうやってすぐ食べられる場所があるのはすごく助かる」

夏休み直前から登録者数が130人ほど増えたというこちらの子ども食堂。

山田店長は「夏休みに入って土日とか多いときは80人を超えるときもある。献立を考えなくて済むからありがたいという声もいただく。少しでも力になれればなと思う」と話した。

(NST新潟総合テレビ)