中国発ジュエリー「キーリン」 東西融合のワクワク感、パンダやひょうたんがモチーフ

AI要約

Qeelin(キーリン)は、中国発のハイジュエリーブランドで、中国ならではのモチーフを取り入れた遊び心溢れるコレクションを展開している。

ブランド名の由来は中国の霊獣「麒麟」であり、設立20周年を記念して東京・銀座にフラッグシップストアを開店した。

創設者であるデニス・チャンさんは、古代の芸術遺産をモダンな手法で後世に伝えたいという思いからキーリンを立ち上げた。

中国発ジュエリー「キーリン」 東西融合のワクワク感、パンダやひょうたんがモチーフ

中国発のハイジュエリーブランドQeelin(キーリン)は、ケリング・グループの中でもユニークな存在だ。ひょうたんをデザインした「Wulu」、愛らしいパンダの「Bo Bo」といった具合に、コレクションの数々は中国ならではのモチーフを生かして遊び心を表現。慶事や祝祭の色である赤をふんだんに使ったジュエリーはエネルギーに満ちあふれ、男性のファンも多い。ブランド名の「キーリン」も中国の霊獣である「麒麟(きりん)」にちなんだものだ。

このキーリンが設立20周年を記念して東京・銀座にフラッグシップストア「Qeelin Treasure Box(キーリン トレジャー ボックス)」を開店した。インバウンドも含めた幅広い顧客層に、個性的なジュエリーを発信していくという。そこでブランド創設者でクリエーティブ・ディレクターのデニス・チャンさんに、ジュエリーに込めた哲学やこれからの展開について聞いた。

――キーリンのジュエリーコレクションはひょうたんやパンダといった中国らしいモチーフを使っています。こうしたデザインの発想の原点はどこにあるのですか。

「1996年に私はシルクロードのオアシスの町である中国甘粛省の敦煌を訪れました。ここはかつて東洋と西洋の文化交流の入り口であり、世界に誇る豊かな芸術のヘリテージが残っています。私も古代の芸術作品に触れて感銘を受け、こうしたすばらしい文化遺産をどうしたら後世に残していけるのか、と考えました」

「私はちょうどその頃、中国といえば『古くて伝統的』というステレオタイプな考え方からなんとか抜け出したい、との思いも強くしていました。そんな思惑も重なって、魅力的な遺産をモダンな手法で後世に伝え、グローバルなラグジュアリーのマーケットに打って出よう、と思いついたのです。それがキーリンの創設に結びつきました」

「たとえばWulu(ひょうたん)は中国では神秘的な力を持つラッキーチャームとして認知され、占いの道具などにも利用されています。今も飾りなどに使われていますが、ハイジュエリーのモチーフになるのは初めてかもしれません。Bo Boのパンダが平和のシンボルであることはよく知られていますよね」