友人と走り始めて、約20年。ポジティブでいられる、朝の習慣。

AI要約

デザイナーの高橋盾(ジョニオ)さんが約20年のランニングキャリアについて初めて語る。村上春樹の本をきっかけに始めたランニングは友人と一緒に楽しみ、週3日6-8kmを走るようになる。ランニングは頭をリフレッシュさせ、習慣化していると食生活にも影響を与える。走れないことを恐れる一方で、誰かと一緒に走ることが続ける秘訣だと語る。

高橋盾はUNDERCOVERのデザイナーとして知られ、ランニング以外にも趣味で油絵を描くなど多彩な才能を持つ。パリコレにも参加し、個展も行っている。ホノルルマラソンに出場する仲間や取材スタッフから影響を受けていることも明かす。

週3日のランニングが体の管理方法にもなっている高橋盾。走り始めることが難しい人には、誰かに影響を受けることを提案している。走ることで安心感を得られるため、習慣化することの大切さを強調する。

友人と走り始めて、約20年。ポジティブでいられる、朝の習慣。

〈UNDERCOVER〉のデザイナー、高橋盾さん(通称ジョニオさん)は、約20年ほどのキャリアを持つランナーとして広く知られる。でも実はランニングについて真正面から話したことはなかったそうで、改めて聞かせていただいた次第。「単純に体にいいことをしたいな、って思ったのがきっかけで。村上春樹さんの『走ることについて語るときに僕の語ること』を読んで、すごい楽しそうだなと」。友人を誘い、代々木公園に朝集合して3㎞走ることからスタート。少しずつ距離を伸ばして10㎞が習慣になった頃から大会にも出たそうだ。

「誰かと一緒に走るから続いていると思います。目標設定とかスケジュールとか、1人だとうやむやにできるから。今はファンランのみで、週に3日くらい友人たちとおしゃべりしながら6~8㎞。走り終わった後の適度な疲労感が気持ちよくて、頭がすっきりするから、ポジティブに一日を始められる。ランニング中、熟考することはできないので、悩みがあっても、結局は目の前のことを片付けるしかないって、いつの間にか頭が切り替わるんですよ」。怪我で1か月走らないと、食生活は乱れがちに。逆に習慣的に走れていると、自ずと糖質や油分を気にしたり、自然由来のものを口にしたりするそうだ。「走ることと体を管理することがもはやセット。だから走らなくなることが怖い。逆に走れていれば、どこか安心して日々を過ごせる。なかなかきっかけが……って人は、誰かに影響を受けるといいのかな。ホノルルマラソンに出場する僕らに同行して取材していたライターさんは、いまや僕らより走ってますよ」

高橋 盾 〈UNDERCOVER〉 Designer

たかはし・じゅん|1969年、群馬県生まれ。文化服装学院に在学中の1990年に〈UNDERCOVER〉をスタートし、2002年からはパリコレに参加。趣味で描いていた油絵の個展を昨年東京で初開催し、今年10月に香港でも個展を予定。

photo: Shin Hamada, text: Ku Ishikawa(2024年7月 927号初出)