GR86との改良点の違いは？ スバルBRZも一部改良 レースで得た知見でひと皮むけた走りを実現
2024年7月12日にスバルBRZが一部改良を受け、MT車に「SPORT」モードが追加された。このモードはアクセル操作に忠実に反応するスロットル特性を持ち、アクセレレーターによる車両のコントロール性が向上する。
さらに、ダンパーと電動パワーステアリングの設定が変更され、車両の挙動を改善。そしてAT車のマニュアル・ダウンシフトの許容回転数領域が拡大され、より高い回転数でのダウンシフトが可能となった。
他にもデイタイム・ランニングライトの採用やウインカー・レバーの操作方法の変更など、細かい使い勝手の向上も図られている。価格は一部改良前と比べてMTが若干高くなっているが、ATは据え置きとなっている。
2024年7月12日にスバルBRZが一部改良を受けた。ピュア・スポーツカーと謳う走り味が魅力のBRZは兄弟車のトヨタGR86と変更時期は同じだが、その内容は両車ではけっこう異なっている。
◆「SPORT」モードを追加
最も大きなBRZ独自の変更は、MT車に「SPORT」モードが新たに採用された点だ。スーパー耐久シリーズに参戦している「Team SDA Engineering」の取り組みで得られた知見から生まれたモードで、エンジンの全回転域でアクセル・ペダルの操作に対して忠実に反応するスロットル特性を有する。これにより、アクセレレーターによる車両のコントロール性が向上した。また、「アクティブ・サウンド・コントロール」の音量が切り替わることで、ドライバーの気分も盛り上げてくれる。
◆ダンパーと電動パワーステアリングの設定を変更
GR86と同様に、「STIスポーツ」以外のモデルに装着されるダンパーの減衰力特性を変更。もちろんGR86とは異なるBRZ独自の設定となる。また、全グレードの電動パワーステアリングのアシスト特性が最適化。ユーザーからもう少し操舵力を軽くして欲しいという声が多かったことを受け、アシスト量を増やし、操舵のしやすさを高めるとともに、街中での乗り回しやすさを向上させた。
またGR86と同様に、AT車のマニュアル・ダウンシフトの許容回転数領域を拡大。より高い回転数でのダウンシフトが行えるようになった。
◆細かい使い勝手の向上も図る
そのほか、「カップ・カー・ベーシック」グレード以外にデイタイム・ランニングライトを採用したほか、ウインカー・レバーは上または下へ操作した際に作動が完了するまでその位置に固定される方式に変更されている。
価格は、エントリー・グレードの「R」のMTが332万2000円、ATが335万5000円、上級グレードの「S」のMTが350万9000円、ATが354万2000円。内外装だけでなく走りでもスポーティさを高めた「STI Sport」のMTが378万4000円、ATが381万7000円、ワンメイク・レースのベース車となるカップ・カー・ベーシックはMTのみで372万2400円となっている。一部改良前と比べると、MTは2万2000円高で、ATは据え置きとなっている。
文=塚田勝弘
（ENGINE WEBオリジナル）
