乳がんとお金(4)「就業不能保険」に入っていれば…猛烈に後悔

AI要約

乳がんになってブラジャー買い替えの費用に驚いた体験。

就業不能保険の重要性を痛感し、がん保険の最近の傾向を紹介。

がん治療給付型など新しいがん保険商品の紹介と、がん保険の見直しを推奨。

乳がんとお金(4)「就業不能保険」に入っていれば…猛烈に後悔

 乳がんになって「意外とかかる」と感じたのはブラジャー買い替えの費用だ。これまではワイヤ入りのタイプを愛用していた。が、術後、ワイヤが傷に食い込むだろうと判断し、処分した。

 術前にネットで乳がん経験者の方のおすすめブラの情報を集め、乳がん専門の下着店で2枚、某大手衣料量販店で2枚購入。共に前開きタイプで計8000円ほど。術後2カ月ぐらいには「もう少しホールド力があるタイプを」と、無印良品で3枚買い足し、合計で約9000円。いまは無印のものが一番体にフィットするようで愛用中だ。

 また、フリーランスライターの私が「入っておけばよかった」と、がんになってから猛烈に後悔したのが、病気やケガで働けなくなった時の収入減少を補う「就業不能保険」だ。会社勤めなら傷病手当などのサポートがあるが、当然ながら個人事業主にはなんの保障もない。就業不能保険があるかないかでお金への不安度がかなり変わってくると思う。

 参考までに、「損害保険ジャパン」広報部の中村直樹さんにがん保険の最近の傾向を聞いた。

「最近のがん治療は、入院日数の短期化、治療法の多様化が見られます。また、入院だけでなく通院治療が増えており、各保険会社もその傾向に対応できるがん保険の商品を出しています。がん診断一時金は、過去は『一度支払われたら終了』するものが多かったが、今は複数回、無制限に支払われるものが増えています。また、長引く治療期間に対応できるよう、治療をした月に一定の金額の給付金を受け取れるがん治療給付型も増えています」

 治療費の補償だけでなく治療後のケアや予防をサポートする仕組みがある保険などもあるそう。

「罹患後はご加入が難しくなるケースもありますが、がん治療を終えて一定期間が経過していれば、簡単な告知で申し込める保険もあります。補償の縮小や保険料の割り増しなどの、条件付きでのお引き受けとなることもあります」(中村さん)

 病状が落ち着いたら詳しく調べてみたい。

 そして、まだがんを発症していない&がん保険に入って久しい方は、がん保険も進歩しているので、「今のがん事情」に適してるか、一度見直してみることを強くおすすめする。 =おわり

(源祥子/フリーライター)