【タワマンに住んでみた】「平凡じゃない」幸せな生活が待っているはずだった――。【作者に聞いた】

AI要約

渕上家がタワマンに引っ越してきたことで起こるエース争いのストーリー。ヒエラルキーが浮き彫りになる中、タワマン住民のリアルな悩みや関係性が描かれる。

セミフィクションでありながら、子持ち主婦のリアルな悩みがリアルに描かれる。タワマン住民たちが取り合うマウントや複雑な感情、それぞれの生き様が見どころ。

作者自身が東京に住んだことがないため、作品を通じて東京の価値観や世界を知ることができる。教育熱心なママたちの物語や学校内カースト、出身大学格差が描かれる。

【タワマンに住んでみた】「平凡じゃない」幸せな生活が待っているはずだった――。【作者に聞いた】

街全体を見渡せる眺望などステータス感溢れるタワマン。転勤とともに憧れのタワマンに引っ越してきた、渕上家。息子の悠真が近所の野球チームに所属すると、一気にエースになった。それをよく思わないのが、最上階に住むボスママの恵。エースの座を奪われたことで、渕上家に風当たりが強い。なかなか都会に馴染めない渕上家だったが、同じマンションの住人と関わることでさまざまな問題にぶつかる、グラハム子(@gura_hamuco)さんの新刊「タワマンに住んで後悔してる」を紹介する。

■あなたは何階?「上には上がいる…」タワマンヒエラルキーに驚き

タワマンの居住階の高さによってステータスの違いが浮き彫りになる本作は、セミフィクションのためとてもリアルなのだが、原作者からの「主婦の世界はグラハム子さんの方がわかると思うので…」という一言により、より子持ち主婦のリアルな悩みが伺えるものとなっている。東京に住んだことがないという作者は、「東京と地方は同じ日本なのに、結構価値観が違う。今回、新たな世界を知りました」と語る。

九州から引っ越してきた渕上家の舞は、教育熱心な周りのママ達に感化されて、息子を塾に通わせる。地方暮らしでは体験することがなかった、教育への悩みや嫉妬、虚栄心など、タワマンに住む家族によるマウントを取り合う会話描写が見どころだ。

学校内カーストや出身大学格差などで辛い思いをしたり、嫉妬をしてしまったり、無意識のうちに見下してしまっているモノや事は、タワマンに住んでいなくても誰もが感じたことのある複雑な感情。

「そんな人間模様をわかりやすく表しているのがこのタワマンなのかもしれません。皆それぞれ必死に生きてるんだよね…!」と作者は見どころを語った。

取材協力:グラハム子(@gura_hamuco)