NON STYLE 井上裕介さん発症の「アニサキス食中毒」 青魚やイカに寄生し胃の中で1週間も生存… 予防法は“冷凍”と“加熱”【専門家解説】

AI要約

お笑いコンビNON STYLEの井上裕介さんがアニサキスによる食中毒で病院に運ばれたことがわかった。

アニサキスは魚介類に寄生する寄生虫で、腹痛や吐き気などの症状を引き起こす。

患者が多い季節は特に決まっておらず、青魚やイカ、カツオなどの食品に潜んでいる。

症状は食べてから4~5時間ほどで発症し、強い腹痛や吐き気が現れる。

アニサキスは胃の粘膜に噛み付いているため、胃カメラで1匹ずつ取り除かれる。

痛みは個人差があり、強い痛みや波状の痛みがある場合もある。

診察方法は問診で食事内容を確認し、胃カメラでアニサキスの有無を検査する。

胃が空になってからの検査が必要な場合もあり、痛みがない場合でも発見されることがある。

NON STYLE 井上裕介さん発症の「アニサキス食中毒」 青魚やイカに寄生し胃の中で1週間も生存… 予防法は“冷凍”と“加熱”【専門家解説】

お笑いコンビNON STYLEの井上裕介さんが5月下旬、腹痛に襲われ病院で診察を受けたところアニサキスによる食中毒が原因であることがわかった。アニサキスは魚介類に寄生し、気付かずに食べてしまうと激しい腹痛や吐き気などの症状を引き起こす。

生魚を処理する際のアニサキスの見つけ方と、食中毒を防ぐための調理法などについて吉祥寺みどり内科・消化器クリニックの佐々木洋院長に聞いた。

ーーアニサキスとは?

アニサキスというのは、アジやイワシなどの青魚やイカ、カツオなどの内臓に生息する糸くずのような寄生虫です。刺身などに紛れていることに気付かずに食べてしまうと、胃の壁に噛み付いて激しい腹痛や強い吐き気を引き起こします。

食べてから約4~5時間前後に急にお腹が痛くなります。夕飯に食べると大体夜中ぐらいにお腹がギューっと痛くなり、眠れなくなります。

ーー患者が多い季節は?

季節を問わず、毎週2~3人の患者が訪れます。症状を聞いてアニサキスが疑われる場合は胃カメラで検査し、アニサキスがいた場合は取り除いています。アニサキスは胃の粘膜に噛み付いているので、胃カメラを使って1匹ずつ摘まんで引っぱり上げて取り出します。

NON STYLE 井上さんは症状について、「お腹の中から外側に釘が出ていこうとするような痛みだった」と振り返るが、患者の多くもこれまでに経験したことがない痛みを訴えて来院すると佐々木院長は話す。

ーーどういった痛み?

個人差はありますが、多くの人はかなり強い痛みを感じ「こんなに痛いのは経験したことがない」と言います。ギューッと掴まれるような痛みを感じていたと思ったら、パッと良くなって、治ったと思ったらまたギューッと痛むような「波のある痛み」が続く人もいます。

一方で、全く症状がなく、健康診断でたまたま胃カメラをやったらアニサキスが見つかったという人も時々います。痛みはなく吐き気だけの人もいます。

ーー診察方法は?

まず問診で「何を食べたか」をしっかり聞いて、どれくらいのタイミングで痛くなったか、どういった痛みなのかを確認した上で、アニサキスが怪しいとなれば胃カメラで検査をします。

ただ、ご飯を食べた直後だと胃カメラをやってもアニサキスは見えません。そのため、痛みがあっても直近で食事をしている場合は、胃が空になるまで待って検査をします。何も食べていない状態であればその場で胃カメラを実施しています。