イタリアンレストランでコピーライターはメニュー名が気になる…そのときピラティス講師が持つ意外な視点

AI要約

多角の視点を身につけるためには、他人の考えや意見を理解する必要はなく、いろんな考えや立場があることを認識するだけで自分の視点が広がることができる。

意見を言葉にするためには、多面的な視点を持つことが重要であり、同じものごとでも異なる角度から捉える練習をすることが大切である。

スマートフォンやネットの情報に偏らず、一次情報を確認する習慣をつけることで、自分の視野を広げることができる。

多角的な視点を身につけるにはどうすればいいか。コピーライターのさわらぎ寛子さんは「相手の考えや意見のすべてを理解することはできなくても、いろんな考えの、いろんな立場の人がいることを知るだけで、自分の視点を広げていくことができる。視点を育てるためには、1つの話題について『学校の教科で考える』『人の悩みを考える』『新聞の「欄」にざっと目を通す』『大きめの書店の普段は行かない「棚」の前に行く』などして、様々な観点から見てみるといい」という――。

 ※本稿は、さわらぎ寛子『言葉にする習慣 思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

■根拠と深みのある意見を作る多面的な視点を身につけるには

 意見を言葉にして伝えるには、自分なりの視点を持つことが大切です。

 多面的な視点を持つことが、より根拠のある、深みのある意見を作るスタートになります。

 では、多面的な視点は、どうすれば身につくのでしょうか?

 「多面的」というのはつまり、「Aとも言えるけど、見方を変えると、Bとも言える」というように、同じものごとでも、見る角度によって違うことを知って理解することです。

 人は、誰しもが、自分なりの角度で、ものごとを見ています。

 同じ景色を見ても、同じ場所で同じときを過ごしても、どう見るか、どう感じるか、どう受け取るかは、人によって違います。

 そして、自分はずっと自分の視点で見ているので、人との違いには気づきにくいものです。

 まずは「違う」「いろいろある」と知ることからはじめましょう。

■大半はわからなくても当然と思えば楽になる

 異なる意見を知ったからと言って、すべてに同意する必要はありません。

 「私はそう思わないけど、あなたはそう思うんだ」という捉え方でOKです。

 何でもかんでも、人に合わせようとしていては、自分の意見は育たないからです。

 養老孟司さんの著書『ものがわかるということ』には、「理解しなくても衝突しない方法」として、他人が自分を理解してくれない、あるいは他人のことがよくわからないと、多くの人が悩んでしまう理由が書かれていました。

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なぜ、相手のことを理解しなければいけないのか。理解できなくても、衝突しなければいいだけです。

相手の言うことを一から十まで理解しなくたって、ぶつかることは避けられます。

(略)全部をわかろうとするから悩んでしまうのであって、大半はわからなくても当然と思えば楽になります。

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 相手の考えや意見のすべてを理解することはできなくても、いろんな考えの、いろんな立場の人がいることを知るだけで、自分の視点を広げていくことができます。

■スマホの中にはない情報に意識して触れる

 講座の受講生さんたちに、「新聞やニュースなどは見ていますか?」と聞くと、「ネットニュースは見ている」「情報はSNSで得ている」という答えが返ってきます。

 スマホの中の情報は、自分用にカスタマイズされているものです。

 検索履歴からおすすめのものが上位に表示され、SNSでは反応したものと似たような投稿が自動的に上がってきます。

 スマホの中ばかり見ていると、偏った意見や情報にしか触れなくなるので、視野が狭くなっていきます。

 なので、スマホの中にはない情報に意識して触れる必要があります。

 ネットのニュースもSNSの誰かの投稿も、よく読んでみると、「~と聞いた」「~と誰かが言っていた」と、転載や又聞きの情報が多いものです。

 まず、一次情報を確認する習慣をつけましょう。

 一次情報とは、直接の情報源から得られた元のデータや情報のことです。

 その情報に信憑性はあるのか。

 誰が、どんな目的で、なんのために発している意見や情報なのか。

 誰かの意見の一部だけを切り取った見出しだけを見て、「そうなのか!」とわかった気にならず、情報の出所を確認してじっくり内容を確認する習慣をまずつけましょう。