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これで「幸せとは何か」にスラスラ答えられる…自分なりの意見を伝えるために必要な"5つの問い"
自分の意見を持つには、日頃から様々な問いを立てる習慣が必要である。
人と意見が異なることは当たり前であり、意見を持つことが重要である。
意見を伝える際には、前提、考え、根拠の3つの要素が重要である。
自分の意見を持つにはどうすればいいか。コピーライターのさわらぎ寛子さんは「自分の意見を言葉にして伝えられる人は、日頃から、様々な問いを立てる習慣がある。たとえば、『幸せ』について考えるなら、『そもそも』『AかBか』『何のために、どこに向かって』『なぜ、何があった』『必要条件』の5つの問いを考えるといい」という――。
※本稿は、さわらぎ寛子『言葉にする習慣 思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
■人と意見が異なることは当たり前
ビジネスでは、自分の意見が求められます。
またプライベートでも、「意見のある人」との話は面白いものです。
まず、前提として大事なことは、意見は違うから面白いのであり、誰かの意見が絶対であることはない、ということです。
意見が言えない、という人の多くは、「誰かが正解を知っているのではないか」と思って誰かの答え(意見)を参考にしようとしたり、「人と意見が異なってはいけない」と思って、誰かと違うことを考えていたとしても、自分の意見を押し殺したり、相手に合わせたりしようとします。
でも、何かに対してどう思うかという意見は、人と違って当たり前です。
意見というのは、誰かにいい/悪いと評価されたり、合っている/間違っていると答え合わせされたりするものではありません。
伝え合うことで、互いを理解したり、アイデアを広げたりするためのものなのです。
■「意見」として求められる3つの要素
意見とは、自分の考えや思いつきに、「根拠」をつけて、相手が納得しやすいかたちにしたものです。
たとえば、会議の席で「何か意見はないか」と言われたときに求められていることと、プライベートで旅行の行き先を決めるために「あなたの意見は?」と聞かれたときに求められていることは違うでしょう。
いきなり聞かれたのか、もともと準備するように言われていたのかによっても、答える内容は変わってきます。
共通しているのは、「あなたはどう思うか」というあなたの意見が求められている、ということです。
つまり、どこかにある絶対的な正解を求められているのではなくて、自分の経験や知識、価値観に基づいた意見が求められています。
「意見」として求められるのは、この3つの要素です。
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①前提(立ち位置、言葉の定義)
②考え(自分なりの答え)
③考えに至った根拠(理由、ファクト)
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■「リモートワークを今後推進すべき」意見を伝える方法
たとえば、上司に「リモートワークを今後推進すべきか、君はどう思う?」と聞かれたらどう答えるか、3つの要素をもとに意見を作ってみましょう。
私は、現在週3で在宅勤務をしているチームリーダーとして(立ち位置)、
会社はリモートワークをもっと推進すべきだと考えます(自分の考え)。
ここで言う「リモートワーク」とは、完全在宅のことではなく、必要に応じて在宅と出社をフレキシブルに選べる制度のことを指しています(言葉の定義)。
リモートワークを推進すべき理由は、リモートワークによって、従業員の満足度が上がっているからです(理由)。
チームメンバーへのヒアリングでも、完全出社の人よりも、一部在宅を取り入れている人の方が満足度が高いことがわかっています(ファクト)。
このように、前提、考え、根拠が揃うことで、説得力と納得感のある「意見」になります。