彼氏が毎晩「アルコール度数9%」のお酒を飲んでいます。「1本で酔えてコスパがいい」と言っていますが、毎日飲んで大丈夫なのでしょうか? 飲み会に行くよりは安いと思うべきですか…?

AI要約

ストロング系アルコール飲料の健康への影響と厚生労働省のガイドラインについて

アルコール度数が高めのチューハイが健康リスクを増やす可能性があること

厚生労働省が定めた1日当たりの純アルコール摂取量やストロング系チューハイの純アルコール量について

彼氏が毎晩「アルコール度数9%」のお酒を飲んでいます。「1本で酔えてコスパがいい」と言っていますが、毎日飲んで大丈夫なのでしょうか? 飲み会に行くよりは安いと思うべきですか…?

アルコール度数が高めの缶チューハイは、安く手に入れられて手軽に酔える商品です。1日の終わりに飲むことが習慣になっている人もいるでしょう。しかし身近な人が毎日アルコール度数の高いお酒を飲んでいるのを見ていると、健康に影響はないのかと不安を抱くこともあるかもしれません。

本記事では、いわゆる「ストロング系」と呼ばれるアルコール度数の高いお酒が健康にもたらす影響や経済的な負担について解説します。

厚生労働省は2024年2月19日に「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表しています。このガイドラインは飲酒に伴うリスクについての理解を深め、個人が適切な飲酒量を決められるように、日本で初めて定められたものです。このガイドラインで示されているのは、飲酒による健康リスクを減少させるための具体的なアドバイスです。

例えば、生活習慣病のリスクを高める量(1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上)を摂取している人を減らすことを目標としています。純アルコール量とは、お酒に含まれるアルコール量のことです。

このガイドラインでは脳梗塞や高血圧、胃がん、大腸がんなどさまざまな疾病の発症リスクについても、純アルコール量で目安を示しています。さらに一時多量飲酒、特に短時間で多量のアルコールを摂取すると急性アルコール中毒を引き起こす可能性があり、また1回の飲酒機会で純アルコール60g以上摂取すると外傷の危険性も高めるため避けるべきだと注意も促しています。

なおこの飲酒量は個々人のアルコールの許容量を示したものではなく、全員が「この量なら健康を害さない」というわけではありません。アルコールの影響を受けやすい体質の人は、より少ない飲酒量にすることが望まれます。

純アルコール量は、お酒の種類や度数によって異なります。ストロング系と呼ばれるアルコール飲料に含まれる純アルコール量は次のとおりです。

アルコール度数9%チューハイの場合

●レギュラー缶(1缶350ml)……25g

●ロング缶(1缶500ml)……36g

アルコール度数7%チューハイの場合

●レギュラー缶(1缶350ml)……20g

●ロング缶(1缶500ml)……28g

厚生労働省は、1日当たりの純アルコール摂取量「男性40g以上、女性20g以上」を飲酒している人の減少を目標としていますが、もし男性がアルコール度数9%のチューハイを飲んだ場合、レギュラー缶2缶を飲み切る前に純アルコール摂取量40gを超えてしまいます。