笑顔の奥で離婚を企む夫。夫が密かに離婚を考える3つの事例

AI要約

妻にとって突然の離婚宣言を受け入れざるを得ない状況になった実例を紹介。

夫婦関係が劣化していく要因と、不機嫌が周囲にも影響を与える仕組みが解説される。

ネガティブな空気が漂い、互いにマイナスな感情を引き合うことが離婚を決意させる結果に。

笑顔の奥で離婚を企む夫。夫が密かに離婚を考える3つの事例

お互いが努力していないと、どんどん劣化してしまう夫婦関係。時に、本人にはまったく自覚がないことがパートナーにとっては大きなストレスになり、それが離婚にまで発展してしまうこともあります。

そこで今回は妻にとって「寝耳に水」の夫からの離婚宣言の実例を、「恋人・夫婦仲相談所」の所長を務める三松真由美さんに紹介してもらいます。

ナナカさん(仮名28歳)が夫から突然「離婚したい」と言われたのは昨年末の12月。

1年前の結婚を機に転職をした大手税理士事務所でいきなりむずかしいクライアントの担当をしていたナナカさん。

昨年はナナカさんにとってもチャレンジングな1年だったそうです。しかし、共働きで結婚生活をスタートすることは、夫婦の合意でもあり、それが問題ではないはずだとナナカさんは言います。

「昨年は仕事でたいへんなことが多く、家に帰っても当日の仕事のことを思い出して、イライラしたり落ち込んだり…会社の不満を夫にぶつけたりしたこともありました。でも、夫はいつも適当に受け流している感じで、まったく気にも留めていない様子でした。突然の離婚宣言は意味がわかりません」というナナカさん。

しかし夫のほうに話を伺うと、彼の気持ちは彼女が感じていたものとはずいぶん異なりました。

「最初は彼女が毎日イライラしているのが心配で、『仕事で何かあったの? 』と声をかけていました。そうすると堰を切ったように上司の悪口、クライアントへの暴言が出てくる。『あいつらみんな、ぶっ殺してやりたい』のようなひどい言葉も。

そんな言葉を食卓で妻から聞かされて、いい気持ちはしないですよね。時には暗い顔で『私もう無理、いなくなりたい』と急に泣き出したりなんてこともありました。

本人は、僕に感情を吐き出してすっきりしていたようですが、彼女のマイナスな感情を受け止めている僕のほうがだんだん自分のメンタルが辛くなってきて、最近はできるだけ耳を貸さず、話を聞き流すようにしていました。

ネガティブな空気って、一緒にいるとうつるじゃないですか。彼女がそんな風だから僕もチョイミスしたりして、仕事がうまくいかないことが増えてきて、でも妻に相談できる状態じゃないし…なんか家の中全体にネガティブな“気”が漂っている感じで、このまま一緒にいても、一生不幸なことしか起こらない気がして、離婚を決意しました」

最近の脳神経メカニズムの研究によれば、「不機嫌はうつる」のだそうです(※)。

人の心の状態は脳波にあらわれ、その信号は身近な人に伝わり、周りの人もネガティブな心理状態になるといいます。ナナカさんが遠慮なしに夫にぶつけていたマイナスオーラの影響が夫さんにも出たことで、「この女性といたら不幸にしかならない」と離婚を決意させる原因になったと推測されます。