「ローヤルゼリー」は女性更年期に効果が…朝夕食30分前の摂取が理想【時間栄養学的「気になる食品」】

AI要約

ローヤルゼリーは古代から健康促進に使われ、20世紀初頭から科学的に研究された。栄養価や健康効果が確認され、ビタミンやミネラル、アミノ酸などが豊富に含まれている。

ローヤルゼリーはエネルギー代謝に関わる栄養素だけでなく、抗酸化物質を含み、老化防止や免疫細胞の活性化にも効果的。更年期症状の緩和にも有効と報告されている。

効果的な摂取法として、朝食前や夕食の30分前に摂取し、1日数回に分けて続けることが効果的。自分のライフスタイルや好みに合わせて摂取量を調整することが大切。

「ローヤルゼリー」は女性更年期に効果が…朝夕食30分前の摂取が理想【時間栄養学的「気になる食品」】

【時間栄養学的「気になる食品」】

 ローヤルゼリー

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 古代エジプトや中国では、その健康促進効果から皇帝や貴族たち貴重な資源とされていたローヤルゼリー。エジプトでも、女王蜂のための特別な食事として知られ、健康や長寿をもたらすと信じられてたそうです。

 ローヤルゼリーが科学的に研究され始めたのは20世紀初頭のこと。特に1930~50年代にかけてヨーロッパを中心に多くの研究が行われ、その栄養価や健康効果が確認されました。フランスの研究者であるシャルル・マルキノーはローヤルゼリーの成分分析を行い、その中に含まれるビタミンやミネラル、アミノ酸などの豊富な栄養素を明らかにしています。

 1950年代以降、ローヤルゼリーが一般消費者向けに広く販売されるようになり、特にアメリカやヨーロッパでは、健康食品としての人気が急速に高まりました。日本では一足遅く1960~70年代にかけて多くの企業がローヤルゼリーを含む製品を市場に投入しました。サプリメントや健康ドリンクの形で販売され、一般の消費者に広く受け入れられたのもこの頃です。

 そんなローヤルゼリーにはエネルギー代謝に関わるビタミンB群(B1,、B2、B6、B12など)、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル、必須アミノ酸を含むアミノ酸などが豊富に含まれていることがわかっています。さまざまな研究も行われ、ローヤルゼリーに含まれるフラボノイドやビタミンC、Eなどの抗酸化物質は、細胞の酸化ストレスを軽減し、老化防止や慢性疾患の予防にも役立つとされています。免疫細胞の活性を高め、感染症への抵抗力や傷の治癒改善作用も報告されています。

 また、更年期女性がローヤルゼリーを摂取すると、ホットフラッシュ、不安感、睡眠障害などの症状が顕著に改善されたという結果も! 2020年にも更年期症状の緩和に対するローヤルゼリーの有効性が確認されています。

 ローヤルゼリーを効果的に摂取するには、特に朝食前や夕食の30分前が理想的です。特にスポーツ選手や高齢者において、定期的な摂取が体力の維持・向上に役立つことも確認されているので、一度に大量に摂取するよりも、1日数回に分けて継続的に摂取する方が効果的です! 自分のライフスタイルや好みに合わせて選んでみてはいかが?

(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)