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虫歯予防で人気の「キシリトール」に血栓リスク? 医学誌で報告
キシリトールは低カロリーで甘さがあり、歯の健康にも良い影響を与える成分です。
しかし、最近の研究ではキシリトールを過剰に摂取すると心臓病や脳卒中のリスクが増加する可能性があることが示唆されています。
キシリトールの摂取量にも注意が必要であり、今後の研究がさらに必要とされています。
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「キシリトール」は天然にもある甘味成分ですが、甘いのに砂糖などと比べてカロリーが少ないという特徴があります。また、キシリトールには虫歯予防効果があることが確認されていて、歯の健康のために、キシリトールを含有するガムやタブレットが日本でも幅広く使用されています。
キシリトールは天然にもある成分なうえ健康に良い効果も確認されているのですから、それを摂ることに何の心配もないように思われていました。しかし、実際にはキシリトールを継続的に摂った場合の健康への影響については、あまり科学的データは存在していませんでした。
今年の心臓病の専門誌に、キシリトールの安全性についての研究結果が発表されています。疫学データを解析したところ、キシリトールの血液濃度が高い群では、低い群と比較して、心臓病や脳卒中などのリスクが50%以上増加していました。
海外で市販されているキャンディ数個分のキシリトールを1回摂取すると、血液のキシリトール濃度は1000倍に増加し、それに伴って、血液を固める作用を持つ血小板の機能が高まることも確認されました。つまり、キシリトールを過剰に摂ると、血液が固まりやすくなって血栓症の病気が増えるのではないか、という結果です。
まだひとつの研究だけの結果で、確定的なものでない点に注意が必要ですが、キシリトールも摂り過ぎには注意が必要であるようです。