「ブランク」という考え方は捨ててOK!マインドチェンジで私たちの働き方の選択肢はもっと広がる【仕事選びのプロが解説】

AI要約

ミドル世代の女性が抱える「ブランクがある」という悩みについて、キャリアのプロが解説する。

「ブランク」という考え方をやめて、これまでの経験を活かす視点を持つことが重要。

自分の経験を振り返り、新たな視点で仕事探しをすると、モチベーションも変わる。

「ブランク」という考え方は捨ててOK!マインドチェンジで私たちの働き方の選択肢はもっと広がる【仕事選びのプロが解説】

「ブランクがありすぎて、昔のように働く自信がない」「ブランクがあるから、フルタイムで働くのは不安」

ミドル世代の女性から、しばしば聞かれるこれらの発言。

でも、私たちが思うほど「ブランクあり」をネガティブに考える必要はないようです。その理由をキャリアのプロに伺いました。

 

 

結婚や子育て、家族の転勤などで、一度仕事から離れたことのあるミドル世代は仮に今パートタイムで働いていたとしても、「自分にはブランクがある」と思っている人が少なくありません。

実際20代、30代のときに、残業しながらフルタイムで働いていたころを思い出すと、当時のような働き方ができる自信は、たしかにない。最近のIT環境についていけるかわからない……。

そんな自信のなさから、ついつい自虐的な発言が出てしまうこともありますよね。

 しかし、「まず、”ブランク”という考え方をやめましょう」というのは、人材派遣会社のパソナでキャリア研修を担当している中村敦子さん。

中村さん曰く「ブランクという考え方が、自分で自分にバイアスをかけてしまう」といいます。

人材派遣のパソナや人材紹介のパソナキャリアなどを展開する同社では、パソコンや英語、経理など業務に直結する研修のほか、30代以下向け、40代向け、50代以降向け…のように年齢層を区切ったキャリア研修や、転機を乗り越えるヒントなどのセミナーを定期的に開催しているそう。

その40代向けの研修で伝えているのが、先述の「ブランクという考え方をやめよう」という言葉なんだとか。

「ミドル世代の女性からよく聞かれるのは、もうこの年齢だからとか、自分はこれしか経験がないとか、今さら何ができるかわからない、などという声。

そのため、40代向けのキャリア研修では、自分の中にある壁や、固定概念をいかに突破してもらうかに重点を置いています」(中村さん)

 まず、そもそものキャリアの捉え方、考え方について、「報酬にならない経験や、どんな時間もすべてがキャリア」だと中村さんはいいます。

子育てや家事、地域活動、ボランティア、PTA活動、そして自分のための学習時間なども、単に報酬をもらっていないだけで、すべてキャリア。もちろん、パートタイムの仕事もキャリア。ある意味、ブランクなんてないという発想です。

「これまで積み重ねてきた自分の時間を振り返ってみてください。自分の好きなことや得意なこと、ワクワクすること、時間をかけて取り組んできたこと、苦労して乗り越えてきた経験など、棚卸ししてみましょう。

その上で、さらに、ご自身がこれからどんな時間を積み重ねていきたいのか。仕事だけではなく、ライフ面も含めて、一緒に考えることが大切です。これは、自分は何を大切にしていきたいのか、何のために働きたいのかなど、価値観に関わる根幹。発想を変えてみることで、仕事の選択肢も広がります」(中村さん)

具体的には「自分の経験が誰のためだったら活かせるか」「企業で働くだけではなく、自分の経験が誰かの役に立てるかもしれない」という視点を持てると、働くことのモチベーションも変わってくるといいます。

「視点が変わることで、今まで『自分にできることはこれだけ』と思っていたけれど、もっと広い選択肢があるんだということに気づく。そうすると、仕事の探し方、選び方そのものが変わってきます」(中村さん)

今まで「在宅ワークがしたい」「通勤30分以内」「残業は少なめ」という条件面で考えていた仕事選びに、違う視点が加わるだけでぐっと世界は広がるというわけです。

ちなみに、パソナのキャリア講座は登録済みの方であれば聴講OK。過去に登録していた人はアカウントが残っていたら、そのまま利用可能なのでチェックしてみてください。実際、昔登録していた人が久しぶりに復活したパターンもあるようです。