空港なし県で、植物の種からロケットまでの〝飛ぶ〟を網羅 所沢航空発祥記念館 埼玉「館」巡り

AI要約

埼玉県にある所沢航空発祥記念館は飛行をテーマにした施設で、実機やエンジンなどが展示されている。さまざまな体験コーナーもあり、無料で楽しめる内容が豊富。訪れた人々からは興味深いと好評を得ている。

展示内容は飛ぶ仕組みや航空機の歴史など幅広い。体験コーナーではスペースウォーカーやフライトシミュレーターなどが人気で、楽しみながら学ぶことができる。

平成5年開館の所沢航空発祥記念館はアクセスも便利で、展示館と映像館がある。入館料は手頃で、展示内容に興味を持つ幅広い世代におすすめのスポットとなっている。

空港なし県で、植物の種からロケットまでの〝飛ぶ〟を網羅 所沢航空発祥記念館 埼玉「館」巡り

全国に10しかない空港のない都道府県のひとつである埼玉県。しかし、埼玉は日本で初めて飛行場がつくられた場所でもある。この飛行場があった場所に建てられているのが〝飛ぶ〟をテーマにした「所沢航空発祥記念館」だ。

館の前には第二次大戦中に米軍の輸送機として活躍した「C46」が鎮座。そして、入館するとヘリコプターやプロペラ機、ジェット機などの実機やエンジンなどが目に入る。日の丸がついている航空機は自衛隊からの貸与品だという。

館内はテーマごとのコーナーに分かれている。そのひとつ「飛ぶラボ」では、植物の種から昆虫まで、自然界で〝飛ぶ〟ものの仕組みを見て分かるように展示。さらに、風洞実験装置を使っての飛行機が飛べる仕組みの解説などもある。

「飛ぶあゆみ」では、昭和6年に正式採用された「九一式戦闘機」の唯一の現存機が展示されているほか、日本の宇宙開発の歩みをパネルで展示している。

このほか興味をひかれるのが、さまざまな体験コーナー。6~10分の1の重力を体験できる「スペースウォーカー」や、航空機の操縦体験ができるフライトシミュレーターなどがそろっている。これらはいずれも無料だが、土日は並ぶこともあるという。

スペースウォーカーを実際に体験してみると、あまりにも高くジャンプできるので、楽しい半分怖い半分といったところだった。

来館していた50代の女性は「初めて来たが飛行機の歴史が分かって面白い。子供も大人も楽しめると思うので誰かに勧めたい」と満足そうな様子。また、厚木市の男性(75)は「今日は1時間くらいしか見られなかったが全然時間が足りない。今度は半日くらいかけてゆっくり見てみたい」と話していた。(半田泰)

所沢航空発祥記念館 平成5年開館。展示スペースのほか大型映像館があり、映像館では30日まで太陽光での飛行の記録「プラネットパワー 近未来へとはばたく翼」などが上映されている。入館料は展示館が大人520円、小中学生100円。展示館・映像館セットは大人840円、小中学生320円。

■アクセスガイド 所沢市並木1の13。西武新宿線航空公園駅下車徒歩約8分。駅前には第二次大戦後初の国産旅客機「YS11」が展示されている。車では関越道所沢インターチェンジから約6キロ。駐車料は2時間まで無料で、普通車は以降1時間100円。