スポーツがメンタルに与える驚くべき6つの新効果 「スポーツマインド」が時代を切り開く!

AI要約

最近の研究によると、スポーツは心の健康に良い影響を与えることが判明している。

神経細胞を活性化させるためには、新しい動きを学び、環境の変化に適応し、他者との相互作用が必要だ。

週に2回90分のダンスを含むスポーツ活動が脳の成長に良い影響を与えることが示されている。

スポーツがメンタルに与える驚くべき6つの新効果 「スポーツマインド」が時代を切り開く!

いよいよ2024年7月26日から開幕するパリ・オリンピック。トップアスリートの強靭な肉体や精神に世界が熱狂する日も近い。そんな気分の高まりに乗じて、メンタルヘルスの分野でも「スポーツマインド」はポジティブな日常に欠かせない。『エル・ジャポン』2024年7月号より。

スポーツは単なる身体活動ではなく、知的な豊かさと身体的能力の向上の源となり得るらしい…。心の健やかさを保つために適度な運動が効果的なことは誰もが知っているけれど、最近の研究では、さらに驚くべきメンタルへの効能についてもいくつか判明している。

新たな研究から判明した、スポーツが「心の健康(メンタルヘルス)」にポジティブに作用するに効果を紹介。

神経細胞を活性化させるためには何が必要なのだろうか。

神経生物学者、ルーシー・ヴァンサンの最近の発表によれば、新しい神経ネットワークの構築に必要なのは「常に新しい動きを学び、環境の変化に適応し、他者と可能な限り相互作用する」ことなのだという。言い換えれば、スポーツのように体のさまざまな部位を巧みに使い、練習環境の変化、チームメイトとの交流にも柔軟に適応する状況が、神経細胞によい影響を与えるということだ。

“intelligent”の語源が「つながりを作る」であるように、脳のつながりを増やすことは知能に直結する。より賢くなるためには、神経細胞の成長が必要なのだ。

2022年の研究によると、週に2回90分、新しい振り付けを伴うダンスを行うグループと反復エクササイズを行うグループを比較した場合、ダンスグループのみが脳のニューロン成長因子のレベルが増加した。反復運動よりも、多くの感覚を刺激するスポーツのような活動が神経の発達に大きく寄与することがわかる。

幼児の発達段階を観察すると認知の発達のしくみがよくわかる。赤ちゃんは成長するにつれて、体を動かし、いろいろな姿勢を取ることで、新しいものを見たり、聞いたり、触ったりといった感覚的な経験をより豊かに得られるようになる。

このアプローチは大人にも必要だとヨガインストラクターのマチュー・ボルドロンは言う。「得意なことに固執しがちな大人とは違い、子どもはいろいろなことに挑戦する。一定のメソッドにこだわるのもいいですが、常に新しいエクササイズを取り入れることが脳を活性化させる鍵です」