災害に備えてAnkerの小型軽量ソーラーパネルを試す

AI要約

防災グッズの整備や使用期限の確認が重要

電源の確保と太陽光充電の重要性

Ankerのソーラーパネルを使用した場合の具体的な手順

災害に備えてAnkerの小型軽量ソーラーパネルを試す

9月1日は防災の日だった。

この連載では3月と9月に、防災グッズ等の整備を呼びかけるようにしているが、今年2024年は年初から能登半島地震が起こったりもしたし、8月に日向灘を震源とする地震が発生したことを受け、南海トラフ地震の臨時情報が発表されるなどで、市民の災害への危機感が高まったからか、防災意識も十分にキープされているように感じる。

■半年に1度は身の回りの防災グッズを見直そう

ここでは半年に一度、災害時に使う身の回りの防災グッズを見直そうと呼びかけているが、その筆頭は、使用期限や賞味期限のあるグッズだ。

非常食もあれば飲料水もある。また、絆創膏などの救急用具の中には製造から3~4年で使用期限を迎えるものもある。使いたいときに、包装がはがれていたり、粘着力がなくなっていたり、ベタベタするなどの異常を感じることありそうだ。それでは肝心なときに滅菌できないなどでキズが悪化してしまうことさえあるだろう。こうしたグッズについては定期的に使用期限を見直して入れ替える必要がある。

また、スマホやパソコンを使うためにも必須ともいえる、電源の確保について準備しておくことも重要だ。満充電にしたモバイルバッテリやポータブル電源などがあれば心強いのだが、電力を蓄える電源を満充電にしたまま半年、1年間等、長期間そのまま放置すると、どうしても自己放電してしまい、肝心なときにフルに使えないということになりかねない。

なので、半年に一度は使えるかどうかを確認し、理想的にはフル放電後の再満充電、それができない場合でも継ぎ足し充電をしておくくらいの気遣いが欲しいところだ。

大きな電力を蓄えておくことができれば、スマホやパソコンなどの電子機器を制限なく使えるので情報収集などにも有利だ。携帯電話会社各社の基地局は災害直後でも稼働しているが3日程度でその多くがダウンする。何が起こっているかというと、災害時に非常用電源に切り替わった基地局の電力を使い果たすのが翌日から2日後くらいになるからなのだそうだ。

大きな非常用のポータブル電源は心強いが、どんなに大電力でも使い続ければ中身が空になる。だが、停電が続いていれば充電はできない。空っぽでは貴重なポータブル電源もただの重いカタマリとなってしまう。

■太陽光で100Wの定格電力を確保できるパネルを試した

それなら太陽光充電ができるように用意しておくと安心だ。手元ではポータブル電源として、「Anker 535 Portable Power Station(PowerHouse 512Wh)」が災害に備えて待機中だ。2022年の製品なので、すでに2年以上が経過しているが、幸いなことに一度も役立たないまま、押し入れの中で待機中だ。その存在だけで安心してしまう。

ソーラーパネルを使ってポータブル電源に充電ができれば、蓄えた電力を使い切ってしまっても、再び充電すればいい。これだけ猛暑が続き、炎天下の状況がキープできる日本の夏なら、高い充電効果が得られるだろう。

Ankerのソーラーパネルのラインアップを見ると、今は、パネルからスマホやモバイルバッテリなどに直接充電できるものは用意されていない。いったんポータブル電源に電力を供給し、そこからスマホやモバイルバッテリに充電する。

今回は、約4.6Kgという小型軽量で100Wの定格電力を確保できる「Anker Solix PS100 Portable Solar Panel」を試させてもらうことができた。IP67の防水防塵だから、集合住宅のベランダなどに放置しても安心だ。ソーラーパネルの角度調整もできるようになっていて、4段階で調整して太陽の位置に合わせることができる。

Anker 535 Portable Power Station(PowerHouse 512Wh)の入力端子はDC7909という一般的な丸型端子で、通常は、ACアダプタを使って充電する。

一方、パネルにはMC4と呼ばれるソーラーパネルでよく使われている端子つきケーブルが直付けされている。プラスとマイナスでコネクタのオスメスが異なり、2本のケーブルを接続する。これでソーラーパネルからのMC4出力を、いったんXT-60に変換、さらにそれをDC7909に変換し、それで電源を供給することができる。ポータブル電源とパネルの距離を確保するための延長ケーブルも同梱されていた。