ネクストコアテクノロジーズ、世界初うたう鉄基高Bs低鉄損コア材「HLMET」を発表

AI要約

ネクストコアテクノロジーズが、世界初をうたう打抜き加工が可能な高Bs低鉄損コア材「HLMET(ヘルメット)」の量産化を発表。

脱炭素社会の実現にモータの高効率化で貢献する。

量産化に成功し2025年から提供開始。HLMETは高Bs低鉄損コア材で電力損失を70%削減可能。

HLMETは家電、EV、FA、次世代空モビリティなど幅広い用途に適用。微細結晶組織で性能維持と結晶化熱処理不要。

ネクストコアテクノロジーズ、世界初うたう鉄基高Bs低鉄損コア材「HLMET」を発表

ネクストコアテクノロジーズが、世界初をうたう打抜き加工が可能な高Bs低鉄損コア材「HLMET(ヘルメット)」の量産化を発表。

 脱炭素社会の実現にモータの高効率化で貢献するネクストコアテクノロジーズは8月26日、世界初をうたう打抜き加工が可能な高Bs(飽和磁束密度)低鉄損コア材「HLMET(ヘルメット)」の量産化に成功したことを発表した。2024年内に生産体制を整備し、2025年から本格的に顧客企業への提供を開始する予定。

 

 HLMETは電磁鋼板と同等の飽和磁束密度(Bs≧1.8T)を確保しながら、鉄基アモルファス合金と同等の低鉄損性能を有する。従来のモータに比べて電力損失を70%程度低減可能な省エネルギーモータを実現することができるという。さらに、 HLMETは家電、電気自動車(EV)、工場自動化(FA)、次世代空モビリティなどの幅広い用途に対応しており、高トルクが必要なモータへの採用が見込まれている。これにより、モータの小型・高出力化を達成し、省エネ効果を高めるという。

 

 この素材は、微細結晶組織により性能を維持しながらも、従来の素材が持つ脆さを克服している。これを実現するために、同社はおよそ0.1nmの結晶前駆体レベルまで微細化する金属組織制御技術を開発した。また、従来のナノ結晶材では必須であった結晶化熱処理がHLMETでは不要あり、製造プロセスの簡略化とコスト削減をも可能にしている。

 

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文● さとまさ 編集⚫︎ASCII