ちょっとブラックかも。テスラ社、24時間体制で人型ロボ開発に注力
テスラ社が開発した人型ロボ、オプティマスの実用化を目指し、ロボットトレーナーを募集
求人は24時間稼働を要求し、三種類のシフト制で高度なロボットトレーニングを行う
報酬は時給25.25ドル~48.00ドル+福利厚生で、テスラのロボットテクノロジーへの取り組みを示唆
けっこう過酷な仕事じゃない?
車の組み立てからベビーシッターまで、なんでもこなすことを目指しているヒューマノイドロボット。テスラ社は、この開発競争において、はるかに進んでいるライバルたちに追いつくことに苦心しています。
そんな中、テスラ社のとある求人募集が注目されました。
この求人は、テスラが開発した人型ロボ、オプティマスを実用化させる戦略のためのイーロン・マスク氏の考えを明らかにするかもしれません。
ビジネスインサイダーが見つけたテスラの求人広告では、ロボットトレーナーを募集していた模様。同社が二足歩行ロボットをトレーニングしようとしていることがわかります。
応募者は、モーションキャプチャースーツと、VRヘッドセットを装着。プロジェクトの要件に基づいて、指定された動作を実行するため、身長は170cm~180cmであることが求められるとのこと。
求人情報では、日中に収集したデータのアップロードや、観察に関するレポートの作成、必要に応じたデバッグなどの作業を行なうと説明されています。また、応募者は、1日7時間以上歩く能力や、約13kgまでの荷物を運ぶ能力も求められるようです。
なかなか過酷な仕事のように思えますが、この求人でより注目したい点は労働時間について。
テスラ社はロボットトレーニングにおいて、従業員を24時間稼働させ続けようとしているようです。
ロボットトレーナーの求人における勤務のシフトは、0:00~8:30、8:00~16:30、16:00~24:30の3種類。
工場では深夜シフトが存在することも珍しくないですが、高度なロボットトレーニングのための夜勤というのは、いささか奇妙にも思えますね。
それだけイーロン・マスク氏は、他のロボットメーカーに追いつこうと必死になっているようです。
求人には、多くの免責事項が記載されており、「VRヘッドセットの使用や仮想現実での作業が、人によっては不快で、VR酔いの症状を引き起こす可能性がある」という言及があります。
また「一日中、立つ、座る、歩く、かがむ、曲げる、手を伸ばす、しゃがむ、ひねるなどの動作ができる必要がある」ということも強調。
加えてクルマの運転能力も必須であり、「日常的な地域内の運転や、最大25%の時間、外回りができること」も要件の一つみたい。
かなりのハードワークになりそうです。
ちなみに給料はいくらほどなんでしょうか?
テスラ社のウェブサイトによると、賃金は時給25.25ドル~48.00ドル+現金および株式の報酬+福利厚生。日本円換算だと時給は3,661円~6,960円ほど。しかし、必要に応じて、週末の勤務や残業が発生することもあるらしい。
やはりこれらはすべて、テスラがロボット技術の面でリードする他社に追いつこうとしていることを示唆するように思えます。
米GIZMODOはテスラにメールで問い合わせましたが、同社は数年前に広報部門を廃止しているため、返答は期待できません。