加熱するAIロボットの開発競争、中国新鋭「Astribot」が数千万ドル調達

AI要約

人工知能(AI)を搭載したロボットを開発する「星塵智能(Astribot)」がプレシリーズAで数千万ドルを調達。資金は人材獲得や商用化に充てられる。

創業者の来傑氏はテンセントのRobticsX出身。Astribotは2022年に設立され、次世代型AIロボットアシスタントを開発中。

Astribotの人型AIロボット「S1」は家事だけでなく、複雑な作業も自律的に行える汎用性を持つ。第1世代の製品は近く発表予定。

加熱するAIロボットの開発競争、中国新鋭「Astribot」が数千万ドル調達

人工知能(AI)を搭載したロボットを開発する「星塵智能(Astribot)」がこのほど、プレシリーズAで数千万ドル(数十億円超)を調達した。経緯創投(Matrix Partners)が出資を主導し、道彤投資(Dalton Venture)や既存株主の雲啓資本(Yunqi Partners)なども参加した。調達した資金は、人材獲得やロボットの商用化などに充てられる。

Astribotは2022年12月に広東省深圳市で設立され、次世代型AIロボットアシスタントの開発に注力している。創業者の来傑氏は、中国テック大手の騰訊控股(テンセント)のロボット研究所「RobticsX」出身。

Astribotの人型AIロボット「S1」は、マルチモーダルな大規模言語モデル(LLM)を搭載し、服をたたむ、品物を分類する、鍋を振って炒め物を作る、掃除機をかけるといった家事のほか、コップを重ねる競技「スポーツスタッキング」などの複雑な作業を自律的にこなす。その上、汎化能力を備えており、いかなる場面にも対応することができる。同社は近く第1世代の製品を発表し、年内に発売する予定だという。

中国では現在、人型ロボットの開発をめぐって激戦が繰り広げられており、優必選科技(UBTECH Robotics)や宇樹科技(Unitree Robotics)、銀河通用機器人(Galbot)、逐際動力(LimX Dynamics)、華為技術(ファーウェイ)出身の彭志輝氏が創業した智元機器人(Agibot)など、多くのスタートアップが多額の資金を調達している。

*1ドル=147円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)