[サウンドシステム設計論]「単体DSP」に何を使うかで、システムの完成形が変化!?

AI要約

「カーオーディオシステム」の構築法について、アクティブシステムの概要や単体DSPの選び方について解説している。

アクティブシステムはセパレートスピーカーを使う場合のシステム形態で、信号の帯域分割をパワーアンプの前段で行い、スピーカーの駆動力が向上する。

単体DSPの選択肢が増え、価格差が広がっているが、基本的なチューニング機能はすべての機種で同様である。

[サウンドシステム設計論]「単体DSP」に何を使うかで、システムの完成形が変化!?

「カーオーディオシステム」の構築法はさまざまあり、そのうちのどの方法を選択するかを思案するところも楽しみどころとなる。当特集では、どんな構築法があるのか、そしてそれぞれを実践する際のコツや留意点等々を解説している。

現在は、「単体DSP」にて構築する「アクティブシステム」について説明している。アクティブシステムとは、セパレートスピーカーを使う場合の信号の帯域分割をパワーアンプの前段にて行うシステム形態のことを指す。そのようにすることでサウンドコントロールを緻密に行えるようになり、各ユニットをパワーアンプの1chずつを使って鳴らすこととなるのでスピーカーの駆動力がアップする。

で、信号の帯域分割を単体DSPにて行うことにするとパワーアンプを自由自在に組み合わせられるので、こだわりのシステムを構築できる。

というわけで前回までの記事ではパワーアンプの使い方を解説したが、それに引き続いて今回は、単体DSPの選び方を説明していく。これに何を使うかでも、システムの完成形が変わってくるからだ。

ちなみにひと昔前までは単体DSPの選択肢はそれほど多くはなかった。これをラインナップするメーカーは限定的で、かつ各社とも製品数が限られていた。結果、価格差も大きくは開いていなかった。しかしここ数年でこれを擁するブランド数と各社の品揃えがともに増え、リーズナブルなモデルから超ハイエンド機までが幅広くリリースされていて、選択肢の幅がかなり広がっている。

ところで価格差は広がっているものの、積まれているチューニング機能は基本的にすべての機種で同様だ。どの機器にも「クロスオーバー」「イコライザー」「タイムアライメント」という3機能が搭載されている。設定のきめ細やかさには差が出るが、できること自体には違いはない。

ただし、コントロールできるch数には違いが出る。廉価な機器ではそれが少なく複雑なスピーカーレイアウトは敷きにくい。