NISTの耐量子計算機暗号標準に、IBM開発のアルゴリズムが採用

AI要約

IBMが開発したアルゴリズムが、NISTによる世界初の耐量子計算機暗号標準に採用された。

NISTの新標準は、パブリックネットワーク上のデータ保護とデジタル署名認証を目的とし、耐量子サイバーセキュリティ戦略の指針となる。

IBMは耐量子計算機暗号を自社製品に統合する取り組みを進めており、2023年にはIBM Quantum Safeロードマップを発表する予定だ。

NISTの耐量子計算機暗号標準に、IBM開発のアルゴリズムが採用

 米国国立標準技術研究所(NIST)が発表した世界初の耐量子計算機暗号標準に、IBMが開発したアルゴリズムが採用された。

 同社によると、公開された3つの耐量子計算機暗号アルゴリズムのうち、2つはIBMの研究者が開発に関与したものになる。もう1つもIBMに後に合流した研究者が共同開発したという。さらに、同社開発の別のアルゴリズムも将来の標準化候補に選出されているとのこと。

 量子コンピューターの進化は、現在の暗号技術を脅かす可能性がある。NISTの新標準は、パブリックネットワーク上のデータ保護とデジタル署名認証を目的としており、世界中の政府や産業界が耐量子サイバーセキュリティ戦略を採用する際の指針となる。

 IBMは、耐量子計算機暗号を自社製品に統合する取り組みを進めており、2023年には耐量子技術への段階的計画を示す「IBM Quantum Safeロードマップ」を発表。さらに、顧客の耐量子化を支援するサービスも提供している。