「エアコンが原因の火事」を起こさないために、何に気を付ければよいですか?【家電のプロが回答】

AI要約

エアコンからの火災発生リスクや注意点について詳しく解説。

注意すべきポイントとして、電源コードの取り扱い、洗浄液や洗浄剤の使用、専門業者によるメンテナンスなどが挙げられる。

さらに、排水ダクトからの虫や小動物侵入も内容に含まれる。

「エアコンが原因の火事」を起こさないために、何に気を付ければよいですか?【家電のプロが回答】

エアコンから出火し、火事が発生した……。そんな話を聞いたことがある人もいるかもしれません。エアコンを使用する機会も増えるこの季節、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。

「All About」ガイドで、白物家電やデジタルガジェットに詳しく、企業のPR戦略やPR支援も行うコヤマタカヒロが回答します。

(今回の質問)

エアコンから火が出て火事になることがあると聞きました。何に気を付ければよいですか?

(回答)

実際に、エアコンからの出火が原因で、5年間で9件の死亡事故が発生しています。電源コードなどの取り扱いには十分注意してください。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

政府広報オンライン「扇風機やエアコンで火災発生!安全に使うための注意点とは?」によると、エアコンによる火災・発火事故は2018年度から22年度の間に、302件発生しており、そのうち9件は死亡事故となっているそうです。

同発表によれば、原因は以下の通りです。

・電源コードの改造や修理、接続(ねじり接続、延長コードとの接続)により接続部分が接触不良で異常発熱、発火

・エアコン洗浄により洗浄液が機器内部に侵入してトラッキング現象が発生し、発煙・発火

・機器内部に小動物等が侵入し、基板に接触することによってショート、異常発熱

注意したい具体的な場面としては、エアコンの調子が悪いときや、初夏に試運転するときなどに、コンセントを抜き差ししたり、内部の掃除を行うシーンが挙げられます。

このときに、無理に電源コードを引っ張ったりねじったりすると、接触不良が発生するケースがあります。また、市販の洗浄剤を使った後、内部が乾いていないうちに電源を入れたりするのも危険。回路部分がショートしたり、発火、発熱のリスクがあります。エアコン内部のメンテナンスは基本的に専門業者に依頼しましょう。殺虫剤なども可燃性ガスを含んでいるため絶対にNGです。

非常にレアなケースとして、エアコンの排水ダクトから虫や小動物が入り込むことがあります。これも故障の原因になるため、防虫キャップで対策しておきましょう。

この記事の筆者:コヤマ タカヒロ

1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。