ビットコイン、市場全体を上回るパフォーマンス──イーサリアム下落はビットコインETF立ち上げ時に似ている

AI要約

アジア取引時間中、ビットコインは4.4%上昇して6万7000ドルを試す一方、一部の仮想通貨はさらに急騰した。

イーサリアム関連商品が暗号資産市場をリードし、ETFの動向に注目が集まっている。

グレイスケールのイーサリアムETFからの資金流出がイーサリアムの価格に影響を与える可能性がある。

ビットコイン、市場全体を上回るパフォーマンス──イーサリアム下落はビットコインETF立ち上げ時に似ている

アジア取引時間中、ビットコイン(BTC)は暗号資産(仮想通貨)市場全体を上回り、4.4%上昇して6万7000ドルを試す一方、CoinDesk20指数(CD20)の上昇は3.3%だった。

CoinGeckoのデータによると、ソラナ(SOL)は5%以上急騰し、主要なトークンの中で最大の利益を上げた。イーサリアム(ETH)、バイナンスコイン(BNB)、カルダノ(ADA)は3%上昇した。ドージコイン(DOGE)は4%上昇し、ソラナベースのミームコイン、ポップキャット(POPCAT)は8%以上急騰し、このカテゴリーで最大の利益を上げた。

3日連続で、イーサリアム関連商品が暗号資産先物市場全体の清算をリードし、ビットコイン連動先物の5500万ドル(約85億2500万円、1ドル=155円換算)に対し、イーサリアムのロングポジションの清算額は7000万ドル(約108億5000万円)を超えた。

未決済の先物取引の数量を示す建玉残高は、過去24時間で10億ドル(約1550億円)減少しており、市場から資金が流出したことを示している。

SoSoValueのデータによると、ビットコイン現物ETFは3116万ドル(約48億2980万円)の純増となり、1月の導入以来の累積純流入額は175億ドル(約2兆7125億円)弱となった。ETFの純資産総額は591億4000万ドル(約9兆1667億円)で、これは最大の暗号資産であるビットコインの時価総額の約4.6%に相当する。

CoinDesk Indicesのデータによると、時価総額で2番目に大きなイーサリアムは2.8%上昇し、3200ドルを上回った。SoSoValueのデータによると、イーサリアム現物ETFは1億5200万ドル(約235億6000万円)の純流出だった。今週の取引開始以来、ETFの現在の累積フローは1億7868万ドル(約276億9540万円)のマイナスだ。これは主に、ETFに転換したグレイスケール・イーサリアム・トラスト(ETHE)からの資金の引き出しによるものだ。

「この状況は年初のビットコイン現物ETFの発売と非常に似ている」と、コインシェアーズ(CoinShares)のアナリストは電子メールで述べた。

当時世界最大のビットコインファンドだったグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)はETFに転換し、最初の数週間はビットコインの価格を圧迫した。その後、ライバルファンドへの資金流入がマイナス傾向を克服し、3月にビットコインは史上最高値に上昇した。

ETHEも同じ道をたどっているが、より速いペースで下落しており、これは「絶好の買い時」だと、Steno Researchの暗号資産アナリスト、マッズ・エバーハルト(Mads Eberhardt)氏は述べている。

Really speed running grayscale unwind https://t.co/DrIl6ULEGx

— THE CMS (@cmsholdings) July 25, 2024

「この傾向が続けば、グレイスケールのイーサリアムETFからの資金流出は、1月のビットコインの時よりもはるかに早く、おそらく来週半ばには終わるかもしれない」とエバーハルト氏は述べた。「その後、ここ数日間で観測された他のETFへの資金流入により、強い純流入が見られるものと予想している」。

SynFuturesのCEO兼共同創設者レイチェル・リン(Rachel Lin)氏はこれに反対し、イーサリアムトレーダーには短期的な痛手があるだろうと予想している。

「ビットコインの例を見ればわかるように、グレイスケールのイーサリアムETFは、現物ETFの取引開始以来、8億1000万ドル(1255億5000万円)以上の資金流出があり、市場では売り越しになっている」とリン氏はCoinDeskへのメールで述べている。

「グレイスケールは現在、80億ドル(約1兆2400億円)以上のイーサリアムを保有しているが、そのうちの約10%がここ2日間で売却された。この傾向が続けば、グレイスケールはビットコインよりもはるかに早く、それが50%の大台に到達するかもしれない。しかし、それはイーサリアムにとってさらなる下落を意味することでもある」。