ついにGoogleフォトから「直接」iCloudへ写真データを転送可能に

Googleデータエクスポートの最新のアップデートにより、アップルユーザーは、1枚もダウンロードすることなくGoogleフォトからiCloud写真へ画像データを移行あるいはバックアップを容易にできるようになった。

これが可能になったのは、フェイスブック、インスタグラム、Flickr、Googleフォトといった互換性のないプラットフォーム間のデータ転送を容易にするために立ち上げられたData Transfer InitiativeによるData Transfer Project（DTP、データ移行プロジェクト）の最近のアップグレードのおかげだ。

2021年以降、iCloud写真のユーザーは、DTPのツールを使ってGoogleフォトへデータを移行することが可能だ。そして、今後数日のうちに利用可能になる新機能によって、逆方向への移行も同様に簡単になり、Googleフォトのコンテンツを一括してiCloud写真へ移行できるようになる。アップルのエンド・ツー・エンド暗号化による「高度なデータ保護」を使いたい、あるいはiOS 18のデザイン変更された写真アプリを試してみたいと考えているGoogleフォトのユーザーには朗報だ。

DTPはファイルをコピーするだけで移動はしないため、オリジナルデータを削除する前に、移行がすべてうまくいったかを確認する余裕が十分にあり、2つのプラットフォームを並行して使い続けることもできる。

■GoogleフォトからiCloud写真への移行する方法

移行の方法は以下の通りだ。

・iCloudの高度なデータ保護がオフになっていることを確認（移行が終了したらオンに戻してよい）

・Goolgeデータエクスポートでフォトを選択。こちらの直接リンクを使えば写真がすでに選択されている

・デフォルトでは、フォトアルバムが移行対象に含まれているが、「すべてのフォトアルバムが含まれます」をクリックして、必要なアルバムだけを移行することもできる

・「次へ」をクリックして、（必要なら）グーグルにサインインしてGoogleデータエクスポートにGoogleフォトライブラリーのアクセスを許可する

・ドロップダウンメニューから「iCloud写真」を選ぶ。選択肢の中にiCloudがない時は、あなたの住む地域で利用可能になるまで待たなくてはならない（上記のスクリーンショットは未対応の時点のもの）

・指示に従って設定を完了し、データの移行を開始する

■移行はどのくらいの時間で終わるのか？

グーグルによると、必要なデータの量によって移行には数時間から数日間かかる。しかし、手動でファイルをダウンロードしてから自分でアップロードするよりはるかに速いことはまず間違いない。

■どのようなファイルを移行できるのか？

ほとんどのファイル形式に対応しているが、すべてではない。

・写真：.jpg、.png、.gif、.webp、.avifおよびほとんどのrawファイル

・動画：.mp4、.mov、.m4v、.mpg、mkv、.mod、.mmv、avi、.divx、.tod、.wmv、.asf、.3gp、.3g2、.m2t、.m2tsおよび .mts

■重複した画像はどうなるのか？

GoogleフォトとiCloud写真の両方に同じ写真や動画が保存されていることがある。ありがたいことに、移行が終わった後、iCloud写真は重複があればすべて発見し、個別あるいは一括して処理を選べる。

■ローカルでのバックアップはそれでも重要

DTPのツールを使えば、ユーザーは時には何千万個にもなる写真や動画を手動でダウンロードしてアップロードするという気が滅入るような作業から解放されるが、その過程で撮影日時、位置情報といった貴重なメタデータを失う可能性もある。そのため、すべてのデータを2度転送することに加えて、アップロード前に保管しておくスペースを見つける必要などもある。

ただしローカルにバックアップをとるなど、Googleデータエクスポートやアップルの同等のサービスは、他サービスへのデータ転送以外にも極めて重要なツールであることに変わりはない。GoogleフォトやiCloudは非常に信頼性の高いサービスだが、不調になることもある。