産総研、生成AI開発力強化に向け次世代スパコン構築--HPEとNVIDIAが支援

AI要約

ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)は、産総研と協力し、次世代AIスーパーコンピューター「AI橋渡しクラウド(ABCI 3.0)」を構築することを発表した。

ABCI 3.0は、NVIDIAで強化されたスーパーコンピューターであり、NVIDIA H200 Tensor コア GPUとHPE Cray XDシステムを使用し、高い性能を実現する見込みだ。

産総研のABCIクラウドスーパーコンピューティングサービスは、様々な研究分野で活用されており、今回のHPEとNVIDIAとの協業により、AIクラウドサービスの発展が期待されている。

 ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)は7月11日、産業技術総合研究所(産総研)が、NVIDIAで強化された次世代AIスーパーコンピューター「AI橋渡しクラウド(ABCI 3.0)」を構築すると発表した。

 HPEとNVIDIAは、同プロジェクトに「NVIDIA H200 Tensor コア GPU」を搭載した「HPE Cray XDシステム」を提供する。同スパコンは、NVIDIA Quantum-2 InfiniBandネットワークで相互接続され、半精度理論最高値約6.2 EFLOPSを達成する見込みだという。

 産総研が2018年から提供するABCIクラウドスーパーコンピューティングサービスは、スタートアップから総合電機メーカーまで幅広く利用され、ゲノム解読、材料情報学、大規模言語モデル(LLM)開発などさまざまな研究を支えている。

 産総研は、今回のHPEとNVIDIAとの協業は、大規模基盤モデルの迅速な学習を促進するAIクラウドサービスの提供において重要だと強調。ABCI 3.0利用者コミュニティーのサポートにおける緊密な連携にも期待を寄せている。