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ステーキングされたイーサリアムが過去最高に──総供給量の約28%
イーサリアム(ETH)のステーキングが過去最高に達する中、供給量は増加しているものの流通量は抑制されている状況。
ETHの供給量が増加し、インフレ資産に移行した可能性もあり、ステークや取引手数料の焼却などがその防止策として考えられている。
イーサリアムの流動性はビットコインと同等である可能性が指摘され、約40%がロックされており、活発に取引されていない状況。
![ステーキングされたイーサリアムが過去最高に──総供給量の約28%](/img/article/20240711/668fb7fc49a60.jpg)
アメリカでイーサリアム(ETH)の現物ETF(上場投資信託)が現実味を帯びるにつれ、ステーキングされているイーサリアムは過去最高額に迫っており、ETHの総量が再び増加しているにもかかわらず、流通量は抑制されている。
「ステークされたETHの数は増え続けており、3330万ETH、つまり総供給量の27.7%という過去最高値に迫っている」と、CryptoQuantのリサーチ部門責任者であるジュリオ・モレノ(Julio Moreno)氏は、CoinDesk に共有したメモに書いている。
時価総額第2位の暗号資産(仮想通貨)の供給量が増えていることは、それがインフレ資産に戻ったことを意味し、長期的に価値を蓄える能力を失っていることを示している。 これを防ぐ方法としては、一定期間イーサリアムをロックするステークや、ユーザーが支払った取引手数料の一部を焼却する(永久に流通から取り除く)などがある。
「ETHの供給量は再び増加しているが、そのペースは緩やかだ。しかし、超健全マネーという物語は終わった。総供給量は2023年12月11日以来の高水準に達している」とモレノ氏は書いている。
また、モレノ氏は、スポット取引高のデータから、イーサリアムはビットコイン(BTC)と同等の流動性を持つ可能性があると指摘している。直近数週間のイーサリアムのスポット取引高は、ビットコインの80%~90%に達している。
一方、CoinMetricsのデータによると、イーサリアム供給量の約12% がスマートコントラクトやブロックチェーン間のブリッジで使用されていることが示されている。この量とトークンを担保に差し入れている量とを合わせると、ETHのおよそ40%が「ロック」され、活発に取引されていないことになる。
40% of Ethereum supply is locked~28% staked~12% smart contracts and bridges
ETH ETF flows are going to rapidly move this market pic.twitter.com/VkzXlBcH9W
— Tom Dunleavy (@dunleavy89) July 9, 2024