Minecraftカップ受賞者の元高校生がプロマインクラフターへ、マーケットプレイスで作品を販売

AI要約

高校生がMinecraftのゲーム内ストアで作品を販売開始

優秀賞受賞者がプロクリエイターとして作品を出品する初事例

作品には図書館のテーマや自由な発想を形にする重要性が反映されている

Minecraftカップ受賞者の元高校生がプロマインクラフターへ、マーケットプレイスで作品を販売

Minecraftカップ運営委員会は公式サイトで、2020年度に開催されたMinecraftカップ全国大会 高校生部門において優秀賞を受賞したなおぴえ氏が、約3年の制作期間を経て、Minecraftのゲーム内ストアであるマーケットプレイスにて、「Library in the Sky(天空の図書館)」の販売を開始したことを発表した。

同作品は「マインクラフトカップ2020全国大会」高校生部門の優秀賞を受賞したクリエイター なおぴえ氏によるチーム「マシナリーズキャラバン」の初作品。同チームは、機械要素と多様な建築様式を融合させた幻想的な作品を得意としており、プロマインクラフターが集まるコミュニティ「Japan Crafters Union」のプロデュースのもと、今回の販売に至った。

Minecraftカップは今年で開催6回目を迎えるが、受賞者がプロのクリエイターとして作品を出品するのは今回が初事例。マーケットプレイスへの出品は、厳しい審査が行われ、販売できるのはごく僅かであるが、なおぴえ氏は大会パートナーの株式会社インプレスより、マーケットプレイスにチャレンジする権利を副賞として与えられたことがきっかけで出品に挑んだという。

なおぴえ氏はインタビュー記事の中で、「元々、マーケットプレイスの存在は知っていましたが、『プロ中のプロの世界』というイメージで、手が届かない存在だと思っていたので、自分が出品することは全く考えていなかったです。しかし、Minecraftカップでの受賞をきっかけにチャンスをもらって、できるならやってみようかなと自分がプロの世界に一歩踏みだすイメージができるようになりました」と語っている。

遊びのひとつとしてマインクラフトが大好きだった高校生が、プロのクリエイターとして作品を提供する側へ。現在は、大学の情報表現学科でCG制作などを学んでいるなおぴえ氏であるが、好きなことを追求し自分の手で世界を広げているのがわかる。

今回販売した「Library in the Sky(天空の図書館)」は、知識を授けるために航海してきたと言われる「空飛ぶ図書館」をテーマにした作品。巨大な蒸気船の中には、幻想的な図書館が広がり、訪れる人々を魅了する。プレイヤーは不思議な図書館を探索しながら、スチームパンクとファンタジーが融合した世界観を楽しめる。

なおぴえ氏は高校生のころから、インターネット上に流通している情報の真偽を見極めることが大切だと感じていたという。その点、本は整理された情報が多く、この作品には「本という文化を未来に残していきたい」「いろんな人にもっと本を手に取ってほしい。読んで欲しい」という想いを込めた。

また、今回の制作で難しかったのは内装で、飛行船内の広い空間をどのようにデザインするか悩んだ結果、壁をすべて本棚にして、室内から見える歯車が、外から見たら船に突き刺さっているような特徴的なデザインを作り上げた。

現在、「第6回Minecraftカップ」が開催中であるが、Minecraftカップに挑戦する参加者に向けてなおぴえ氏は、「どんなに無茶苦茶な発想でもいいので、とにかく自分の理想やアイデアを形にすることが大事」とアドバイスを送っている。「建築や作品としての問題点を考えるのは、後で大丈夫。形にする前に問題点を考えると、現実的で無難な作品になるので、最初にひらめいたアイデアを大事にしてほしい。自由な発想からしか連想できない何かが絶対にあるはず」と語っている。