「シンプルにウケりゃいいじゃん」お笑いコンビ・虹の黄昏が創り出す独特な世界

AI要約

虹の黄昏というお笑いコンビのメンバー野沢ダイブ禁止とかまぼこ体育館の出会いや経歴について語られています。野沢ダイブ禁止がNSCに入学するまでの経緯や、かまぼこ体育館が20歳で高校卒業後にプラプラしていた経験などが明かされています。

野沢ダイブ禁止がNSCに入学し、オリエンタルラジオやトレンディエンジェルなどと同期であったこと、相方を探している中でかまぼこ体育館と再会し、虹の黄昏を結成する経緯が語られています。

かまぼこ体育館が学校や劇団に所属するもすぐに辞めるなど、挫折と経験を積んでいたことが明かされています。

「シンプルにウケりゃいいじゃん」お笑いコンビ・虹の黄昏が創り出す独特な世界

野沢ダイブ禁止・かまぼこ体育館からなるお笑いコンビ・虹の黄昏。独特な芸風と勢いは業界内外で注目を集め、ケンドーコバヤシ、ハリウッドザコシショウなど、名だたる芸人が賛辞を惜しまない彼ら。

舞台上ではいつもボケ続け、なかなかパーソナルな部分が見えてこない二人。そんな彼らの笑いの裏側には、常に全力で挑む姿勢と、観客を楽しませるための工夫が詰まっていた。出会いから、唯一無二のスタイルを確立するまでの道のり、そして舞台に立つときの心構えをニュースクランチ編集部がインタビューした。

◇親に嘘をついてNSCに入学した野沢ダイブ禁止

――お二人の出会いから教えていただけますか?

野沢ダイブ禁止(以下、野沢)​:二人とも地元は茨城県なんですけど、高校生のときに相棒と同じ学校になったんすよ。自分の地元の友達が相棒と同じクラスで、「面白いヤツがいるんだよ」って紹介してもらったのが最初の出会いでした。

かまぼこ体育館(以下、かまぼこ):昔は面白かったんですよ。高校の頃が全盛期。それからゆっくり下降しています。

野沢:今ピークを持ってこいよ!

――(笑)。そこで出会わなければ虹の黄昏は誕生していなかったんですね。

かまぼこ:小中は違うし、地元が一緒じゃなかったから、高校でもすごく仲が良いってわけでもなかったんですけど。

野沢:なんなら、かまぼこ体育館は諸事情で途中から高校からいなくなったしね。

かまぼこ:校長と学年主任と担任が、うちに来て「頼むから辞めてくれないか」ってお願いされたので。

野沢:聞いたことねえよ。

かまぼこ:しっかり、言えない理由で(笑)。

野沢:結局、他の高校に行ってね。

かまぼこ:東京の学校に編入して、そこでも2回ダブってるから、20歳で卒業。

野沢:なんで辞めねえんだよ(笑)、普通は諦めるだろ!

かまぼこ:勉強は好きだから! 20歳で卒業すると良いこともあって、卒業式で俺だけ祝杯できました。

――(笑)。野沢さんは高校卒業後、どのように?

野沢:実家が美容室なんですけど、長男だから継げと言われて専門学校に行ったんです。その頃は夢もなかったんで、卒業して国家試験も取りました。でも、地元で働き始めたら、仕事が好きになれなかったんすよ。そんなとき、仕事が終わって、遅くに部屋のテレビをつけたら、『はねるのトびら』がやってて。

――まだ深夜帯の頃ですね。

野沢:そう。お笑い番組は好きだったんですけど、そのときはひときわ輝いて見えたんです。仕事で疲れていたけど、めちゃくちゃ元気になったし、改めてお笑いはパワーもらえるなって感じたんすよね。

そこから、自分がパワーを与える側になりたい! と思うようになって。23歳のときに美容師を辞めて、上京資金を半年くらいかけて貯めたんです。でも、親や友達にも「芸人になりたい」とは言わずに、「音楽関係の仕事する」って嘘を言って、上京して吉本のNSCに入りました。

――NSCに通ってたんですね。

野沢:で、高い金を払って東京NSCの10期生として入って。同期はオリエンタルラジオ、トレンディエンジェルとか、今でも活躍している人ばかり。オリラジなんて、在学中からM-1の準決勝に行ったり、テレビに出たりしてて焦りましたね、早く売れないとって。自分は24歳で入ったので、周りと比べると年齢が上だったのもあるんですけど。

とにかく相棒を見つけようと思ってたんですけど、訳あって停学になって、3か月間ずっとNSCの周りの掃除して、停学を解除してもらって。

かまぼこ:真面目だなあ~。

野沢:ダブっても高校に行ってたお前に言われたくねえよ! で、やっと復帰できてコンビ組んだこともあったんですけど、なんかピンとこなくて。それでフェードアウト。体感2秒で辞めましたね。俺にとっちゃ意味なかった。それからはフリーターしながら、友人に相方を探してるって相談したんです。そこで相棒が暇してるって聞いて、久々に再会しました。

――かまぼこさんは20歳で高校卒業したあと、何をされていたんですか?

かまぼこ:1回も就職せず、プラプラしてるだけ。サーフィンして、ナンパして、酒飲んで……。もうずっとそれでいいと思っていました。22歳ぐらいでデザインの学校に行ったりもしたんですけど。

野沢:お前、学校好きだな!

かまぼこ:ずっと生徒でいたい。

野沢:学校側はいい迷惑だよ。

かまぼこ:表現するのは好きだから、劇団に電話してオーディションを受けたこともあったんです。受かったこともあったんですけど、劇団の食事会がつまんなくてすぐ辞めました。