俳優・監督・ミュージシャンとして活躍する森崎ウィン「ずっと歌は続けていきたい」

AI要約

ミャンマー出身でワールドワイドに注目を集めるスター、森崎ウィン。俳優として、大河ドラマ『どうする家康』の徳川秀忠役など多くのドラマに出演する一方、映画やミュージカルでも名演技を披露してきた。

また、2020年にはアジアから世界に発信するエンターテイナー・MORISAKI WINとしてメジャーデビュー。抜群のボーカル力を持つアーティストとしても注目を集めている。

そんな彼が東京・大阪の二大都市で『MORISAKI WIN LIVE TOUR ~MODULATION ~』と題するツアーを開催。デビュー5年目を迎えたタイミングで、今回のツアーに込めた思いとは?

アーティスト活動は自分の人生の記録、アレンジに変化をもたらす「MODULATION」というタイトルの意味、曲のアレンジに込められた思いや具体例、バンドのメンバー一新など、ツアーにかける意気込みが語られている。

俳優・監督・ミュージシャンとして活躍する森崎ウィン「ずっと歌は続けていきたい」

ミャンマー出身でワールドワイドに注目を集めるスター、森崎ウィン。俳優として、大河ドラマ『どうする家康』の徳川秀忠役など多くのドラマに出演する一方、映画やミュージカルでも名演技を披露してきた。また、2020年にはアジアから世界に発信するエンターテイナー・MORISAKI WINとしてメジャーデビュー。抜群のボーカル力を持つアーティストとしても注目を集めている。

そんな彼が東京・大阪の二大都市で『MORISAKI WIN LIVE TOUR  ~MODULATION ~』と題するツアーを開催。デビュー5年目を迎えたタイミングで、今回のツアーに込めた思いとは?

◇アーティスト活動は自分の人生の記録

――今回のツアータイトル「MODULATION」に込めた意味から教えてください。

森崎 : MODULATIONの意味は「変調」とか「転調」。今までの楽曲に、このツアーならではのアレンジを加えることで、変化や進化を感じてほしくて、このタイトルにしたんです。オシャレな響きがいいなと思って「MODULATION」というワードにしました。

――楽曲に変化をもたらそうと思ったキッカケはあったんですか?

森崎 :メジャーデビューから5年目になると、僕のライブに何回も足を運んでくださってる方もいるので、そういう方たちに驚きを感じてほしくて。とはいえ、アレンジすることで、その楽曲が持つ良さは失わないようにもしたいんです。初めて僕のライブに来てくださる方に、“聴いていたのと全然違う”とマイナスに受け取ってほしくないですから。

そこはせめぎあいなんですが、うまくアレンジすることで「CDや配信もいいけど、ライブバージョンもいいから、こっちも音源化してほしい」となったら成功ですね。

――この曲をこう変化させた、という具体例を教えてください。

森崎 :「START IT OVER」(アルバム『Flight』収録)は、MODULATIONバージョンがもう仕上がっていて、YouTubeの公式チャンネルで直近のライブ映像を公開してます。

――なぜこの曲をアレンジしようと?

森崎 : この曲には、デビューしたての“どう進んでいいかわからない”という自分自身の当時の悩みが込められているんです。その頃に感じていたことを作詞家の方に伝えて、落とし込んでもらいました。僕はファンの方を“Crew”と呼んでいるんですが、Crewに“ウィン君に求めすぎたのかな?”と思わせてしまった曲でもあって……。

でも、僕にも悩みはあるし、アーティスト活動って自分の人生の記録でもあるから、その瞬間を単純に記録したかったんです。今は、その悩みも少しは晴れて、曲を俯瞰的に見られるようになったし、成長した自分だからこそできるアレンジに変えてみたいなって。

こんな時期もあったけど、鳴っている音とともに僕は前に進んでいける。そう思える瞬間が訪れたからこそ、このバージョンができた。そういったことを、今回のライブで表現できたらいいなと思います。

――ご自身のアイデアは、どうやってアレンジに反映させているんですか?

森崎 : アレンジ面は、ずっと一緒にやってる宮野弦士さんが音楽監督として主軸になってくださってます。「これはR&Bっぽく」とか「ここはもうちょっとテンポを上げてクラブチューンっぽい感じに」とか、ざっくりとアレンジしたいジャンルの方向性を彼に伝えて、それをもとにアレンジしてもらっています。

みんなで打ち合わせのテーブルを囲って、そこにアイデアを投げ込んでいる感じです。僕が出したアイデアに、みんなから「こっちのほうがいいんじゃない?」ってリアクションが返ってくることもあるし、逆に僕が誰かのアイデアに「それ面白いね」と乗っかることもあります。 

◇ゼロをイチにすることがアーティストの醍醐味

――今回はバンドのメンバーも一新されるとか。

森崎 : 宮野さんは今回ステージには立たず、サウンドのクオリティをキープする裏方に徹してくださいます。バンドメンバーは全員、新しい方だから、僕もどうなるかわからなくて。プレーヤーによっても変わるでしょうから、そういう意味でもタイトルどおりのチャレンジになりそうです。

――最新の配信シングル曲『U』も、これまで歌ってこなかったジャンルにトライした楽曲でしたが、そういう新しい試みというのは、ご自身の今のテーマなんですか?

森崎 : 常に過去の自分を壊して、新しいものに取り組んでいきたいんです。時代は前に進んでいますからね。でも、だからといって自分のスタイルを大きく変えたいわけではなくて、R&Bをベースにした自分のポップス感や、バリバリのロックサウンドではない、見に来たら体が勝手に動くようなサウンドが流れているライブ作りは変えずにいたいです。

――ミュージカルやドラマ、映画でのお芝居とのスタンスの差は?

森崎 : ゼロをイチにすることが、できるかできないかだと思います。俳優は最後のピースとしてオファーをいただくことが多いから、脚本家さんとお会いする機会もあまりありません。その“ゼロイチ”ができることがアーティストの楽しさだと思います。

逆に責任重大でもありますが……。思えば、ソロでアーティストデビューをする前、PRIZMAXというダンスボーカルグループにいた頃から、「もっとここをこうしたい!」など意見を出すことが多かったと思います。

――アーティストとして歌うこと、パフォーマンスすることの醍醐味は?

森崎 : 単純に歌が好きなんです。ステージに出るまではめっちゃ緊張するし、“大丈夫かな?”って気持ちもよぎるんですけど、出ちゃって第一声を発したら「もういける!」ってなります(笑)。歌ってるだけで楽しい!