【インタビュー】中島健人さん・キタニタツヤさん「異なるようで似ていた」 異色ユニット「GEMN」で知ったお互いの素顔とは/アニメ【推しの子】主題歌

AI要約

新生ユニット「GEMN」(ジェム)が手がけた主題歌『ファタール』の裏側から、中島健人さんとキタニタツヤさんの楽曲制作の過程、お互いの素顔までを紹介。

ユニットを組んだお互いの印象について語り、予想外の一面に出会い、共感する部分を発見。

お互いが「足りない何か」を追い求めている姿を楽曲『ファタール』に投影し、作り上げた過程について述べられている。

【インタビュー】中島健人さん・キタニタツヤさん「異なるようで似ていた」 異色ユニット「GEMN」で知ったお互いの素顔とは/アニメ【推しの子】主題歌

作品のみならず、その主題歌も大ヒットを記録し注目を集めたアニメ【推しの子】。先日スタートした第2期で、新たな主題歌『ファタール』を手がけ話題沸騰中なのが、中島健人さんとキタニタツヤさんからなる新生ユニット「GEMN」(ジェム)。お互いにこの組み合わせは「予想していなかった」と公言する二人の楽曲制作の裏側から、才能あふれる互いの素顔まで……たっぷり語っていただきました!

ユニットを組むことが決まったときはお互いに「予測不可能な展開に驚いた」そうですが、そこからお二人はどのような時間を過ごしてきたのでしょうか。

キタニ まずは、普通にメシに行きましたよね。

中島 行ったねぇ、結構行ったねぇ(笑)。もちろん、それまでもお互いの存在については知ってはいたんですけど、やっぱり「一緒にやるからにはもっとちゃんと知りたい」と。特にキタニ君に関しては、楽曲は知っているけれど、パーソナリティが見えてこなかったから。写真やM Vを目にする限りアーティステックで「芸術家的な方なのかな」と、勝手にそう思っていたんだけど……。

キタニ 実際のキタニタツヤはどうだった(笑)?

中島 普通に同年代の男子だった(笑)。個人的にはそのギャップが面白かったよね。「え、部活やっていたの⁉︎」「しかも、体育会⁉︎」みたいな。

キタニ 小・中学校と9年間、野球部だったからね(笑)。

実際に面と向かって語りあい、それまで知らなかった一面に出会うことで、お互いの印象は変わりましたか?

キタニ そうですね、僕も“知らなかった中島健人”にたくさん出会えたので。それまではやっぱり、世間の皆さんと同じように、キラキラとした世界で輝く“天真爛漫な王子様”というイメージを持っていたんですけど。実際の彼は、負けん気が強いというか、何クソ根性的なものをエネルギーに前進しているというか。辿り着きたい場所や超えたいライバル、明確なビジョンを掲げ「その目的を達成するためにどう進むべきか」とすごく考えていて。

「どうしたら自分は勝てるのか」「もっと高みを目指せるのか」常に頭を働かせている、その戦略家であり努力家な一面はすごく意外だったし。

中島 「天才か努力家か」と聞かれたら、オレは完全に後者ですからね。

キタニ そこもまたすごく共感できる部分で。僕も“天才”を信じていないんですよ。それはきっと、僕自身が“天才”ではなく“秀才”だからなんだと思います。たまにポンッと作った曲がいきなりヒットする音楽家がいるんですけど、僕はそうではなかったというか。最初は特に誰の目にもとまらず、「自分の音楽がたくさんの人に届くにはどうしたらいいか」とにかく考えて考えて……考え続けた今だから。自分はそういう努力こそが正しいと信じているし、信じたいと思っているんですよね。だからこそ、健人さんのありようを見て、「そうだよな、間違ってないよな」と再確認できたというか。

中島 嬉しいね。最初は異なるように思えた僕たちだけど、言葉を交わすなかで「わかる」「似ている」という思いにいくつも出会ったんだよね。常に「もっと」「もっと」と渇望しているのもまたすごく似ているところだし。

キタニ 僕らはいつも足りていない「欲しがり屋さん」で。どんなに満たされる瞬間があっても、周りからは満たされているように見えていたとしても「まだこれができていない」「足りない」「あいつは持っているのに自分は持っていない」って。何かがずっと欠落しているんですよ。

中島 その足りない何かをずっと追い求め、僕らはずっと走り続けている……。今回、ふたりで作り上げた楽曲『ファタール』にはそんな僕たちの姿も投影されているんです。