「土のひと 風のひと」ロケ地の佐賀で上映会 中山間地の奮闘描く

AI要約

映画「土のひと 風のひと」は、佐賀県江北町を舞台に高齢化や過疎化と闘う地域住民と新風を巻き起こす地域おこし協力隊の物語を描いている。

映画は、地域おこし協力隊員として活躍する女性や地域を守るために奮闘する地元の住民など、さまざまな人物が登場する。

上映会は県内各地で開催され、地域の課題や活性化に焦点を当てたストーリーが注目を集めている。

「土のひと 風のひと」ロケ地の佐賀で上映会 中山間地の奮闘描く

 佐賀県江北町が主なロケ地となった映画「土のひと 風のひと」の上映会が県内で始まっている。高齢化や過疎化が進む中山間地で、日々奮闘する地域に根を張って生きる「土のひと」と、地域おこし協力隊員として新風を吹き込む「風のひと」が織りなす物語だ。

 映画では、唐津演劇集団「響」に所属する高橋笑みさん(38)が、主役の東京から来た地域おこし協力隊の女性を演じた。規格外などで廃棄されていた野菜の販売を提案するなど新風を吹き込む。一方で、地域を守るために人知れず、農地や自然の保全に汗を流す人たちの姿を知り、自分に何ができるか自問自答するのだが……。

 県内外のアマチュア劇団員、県や江北町の職員、住民ら計約100人が役者、エキストラ、スタッフとして参加した。自らも地域おこし協力隊出身で、佐賀市で映像制作などを手がける山本卓さん(39)が監督を務めた。

 プロデュースや原作、脚本を担当した県職員の大坪一樹さん(61)は、中山間地問題を担当する傍ら、市民団体「さが山の学校」の代表として中山間地の活性化に取り組んでいる。集落の枠を超えて農地保全や経済活動を支援する農村型地域運営組織(農村RMO)も紹介する。

 大坪さんは「単体では今後の活動が難しい集落もある。農村RMOはその対策の一つ。中山間地の多面的な生産活動が土砂崩れを防ぐなど、平坦(へいたん)部が安心安全の恩恵を受けていることに気づいてもらえれば」と語る。(三ツ木勝巳)

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 現時点の9月末までの上映予定は次の通り。各回定員あり。問い合わせは、大坪さん(090・7537・4196)。

 8、9日午後7時、県庁地下のカフェ「SAGA CHIKA」(無料)▽11日午後5時、佐賀市の「シアター・シエマ」(1500円、山本監督のフリートークあり)▽23日午後7時、佐賀市のアップル児童クラブ(500円、軽食とドリンク付き)▽28日午後2時、太良町総合福祉保健センター「しおさい館」(無料)▽9月1日午前10時半、午後1時半、佐賀市エコプラザ(200円)▽9月21日午後1時、同4時半、唐津市厳木町の白水荘(500円、監督らのアフタートークあり)