辻仁成、日本での〝ラストライブツアー〟がスタート「今日が始まりで、また道端や路上で歌いたい」

AI要約

ミュージシャンで作家、辻仁成が日本公演初日を迎えた。

辻は日本の公式ライブ活動から引退し、公演開催に向けて準備を進めていた。

辻は心境を明かし、再出発を約束した。

辻仁成、日本での〝ラストライブツアー〟がスタート「今日が始まりで、また道端や路上で歌いたい」

ミュージシャンで作家、辻仁成(64)が30日夜、東京・ヒューリックホール東京で世界ツアーの日本公演初日を迎えた。

日本公演のタイトルは「JAPAN ファイナルツアー〝終わりよければすべてよし〟」。1985年にロックバンド、ECHOES(エコーズ)でデビューした辻は今年4月、自身のブログで日本の公式ライブ活動から引退すると表明。公演開催に向けたスポンサー探しなど一連の多忙な作業をこなす中、「ぼくが思うような音楽活動ではない気がする」と説明していた。

本番の冒頭では「こんばんは。僕は元気です。今日は辻仁成解散コンサートに、ようこそいらっしゃいました」とあいさつ。ステージではECHOES時代のヒット曲「ZOO」やソロでの発表曲を熱唱した。客席には浴衣姿の女性や応援のうちわを持ったファンも集まり、アップテンポな曲では立ち上がって手拍子。アコースティックギターの弾き語りでは静寂に響く辻の力強い歌声に聴き入った。

MCでは「みんな、僕が(日本のライブ活動から)引退するのを信じてくれないんですよ。誰一人、そこを避けるように言及してこないんですよ」と周囲の反応を説明。客席からは「やめないで」の呼びかけもあり、「性格的に(音楽は)やめられない人。ちょっと休みたいというか…」と心境を明かした。

アンコールではシンガー・ソングライターの加藤登紀子(80)が客席から飛び入りで登場。加藤は辻の楽曲「サボテンの心」をカバーしており、辻と同曲を歌うと「約束してよ。今日から再出発だって」と辻にメッセージを送った。

「ずっと歌ってきて、小説を書いたり、表現活動を続けているけど、音楽を自分の中に戻したいと思って」と〝引退〟の理由を明かした辻。現在はパリ在住で、コロナ禍ではセーヌ川で配信の船上ライブを行い、昨年はパリ・オランピア劇場公演を成功させたが、「今日が始まりで、また道端や路上で歌いたい」と音楽活動の〝再出発〟を約束。加藤の来場には「生きていると、いろんなことがあるね」と感謝していた。

今回の日本ツアーは今月31日、8月5日にヒューリックホール東京、同7日には世界ツアーのファイナルとして大阪・フェスティバルホール公演を開催する。