「水戸黄門」放送開始55周年 キャストインタビュー②  初代格さん役の横内正「俳優としてイメージ定着を恐れてもいた」

AI要約

TBSの国民的時代劇「水戸黄門」が放送開始55周年を迎え、出演者の思い出などを振り返る特番がオンエアされる。

「水戸黄門」は勧善懲悪の物語で、視聴者を魅了し続けた。格さん役の横内正もその人気に貢献した。

「水戸黄門」は長く愛され、新しい世代にも影響を与え続けている。

「水戸黄門」放送開始55周年 キャストインタビュー②  初代格さん役の横内正「俳優としてイメージ定着を恐れてもいた」

 国民的時代劇といわれるTBS系「水戸黄門」(後にBSーTBSでも放映)が放送開始55周年を迎え、8月11日、当時の映像を交え、出演者があらためて歴史を振り返り、ドラマの魅力を伝えるBSーTBSの特番「放送55周年記念 あゝ人生に水戸黄門あり」(午後7時)がオンエアされる。長きにわたって出演し、幅広い視聴者に親しまれた横内正(83)、里見浩太朗(87)、由美かおる(73)、野村将希(71)が取材に応じ、それぞれに「水戸黄門」の思い出などを熱く語った。(三橋正明)

 1969(昭和44)年8月に東野英治郎さんが初代水戸光圀のご老公を演じた第一部からスタートした「水戸黄門」はBSーTBS版(2017~19年)で武田鉄矢(75)が六代目ご老公役を務め、放送は計1248回に及んだ。

 初代渥美格之進(格さん)役を8年間にわたって務めた横内は「僕には格さんというイメージが常にオーバーラップしています」と話し、「俳優としてイメージの定着を恐れてもいましたが…」と本音も。

 しかし、ご老公一行の世直しの旅について「水戸黄門の持つ勧善懲悪の物語は日本人の好きなテーマ。今の世の中にも必要。印籠を示し、目を丸くする悪者たちの悪行を断つ。でも血のりもなく、殺伐とした映像でなかったのも今とは違う、良い刺激を与えたドラマだったと思う」と振り返った。

 当時、SNSもない時代に「印籠をかざすシーンは午後8時45分」と、視聴者をテレビの前にくぎ付けにする話題も。橫内は「印籠を示すパターンはわれわれが作ったんです。僕は声がでかいので印籠を出す担当になった」と話す表情は悪者を前にした〝ひげをはやした格さん〟に。

昭和、平成を彩った「水戸黄門」だが、「最近、再放送を見た若い子からファンレターが届いたんです。『あなたのおじいちゃんが子どものころ見てたんですよ』などと長い返信を書きました」と令和の時代にも「格さん」が響くことに笑顔を見せた。