「なんでそのひと言を…」『北斗の拳』ザコじゃないのに“ちょっとマヌケな死に方”をする哀れな一般人

AI要約

『北斗の拳』は血なまぐさい男たちの戦いを描いた人気作品で、ザコキャラの死に方が印象的だが、一般人キャラも悲惨な末路を辿ることがある。

トキの足を直してもらったオジさんは無理して立ち上がり、リュウガの放った矢によってあっさり絶命してしまう。

ケンシロウとの腕相撲に挑戦したターバン男も自画自賛し、結局は敗北して右腕を失う悲惨な結末を迎える。

「なんでそのひと言を…」『北斗の拳』ザコじゃないのに“ちょっとマヌケな死に方”をする哀れな一般人

 1983年から『週刊少年ジャンプ』で連載された『北斗の拳』(原作:武論尊氏、作画:原哲夫氏)。昨年、連載開始から40周年を迎えた、世界でも人気を誇る作品だ。

 血なまぐさい男たちの戦いが描かれている本作だが、主人公のケンシロウからあっさり殺されてしまう“ザコキャラ”も多い。なかには「あべし!!」「ひでぶっ!!」といったあまりに独特な断末魔を叫びながら散っていき、読者に強烈なインパクトを残した者も。

 しかし本作には、ザコではないのにちょっとマヌケな死に方をしてしまう一般人も登場する。今回は、黙っていれば助かったものの、余計な一言や行動により死んでしまった一般人キャラを紹介したい。

 まずは、ケンシロウの義兄であるトキと、泰山天狼拳のリュウガが出会うシーンに登場するオジさんだ。

「天狼の涙!の巻」に登場するトキは、ラオウとの闘いに敗れ病も進行しており、村人たちの病を救いながら余生を過ごしていた。咳き込みながらも人を診察し続けるトキ。その時に登場したのが「いやーはは!トキさんみてくださいよ」と、ニコニコ笑う一般人のオジさんである。

 オジさんは自分の両足をトキに見せながら「ほれ このとおり こんなによくなりましたよ」「もうすぐ走ることだってできるかもしれんて!」と超ご機嫌だ。しかし調子に乗ったオジさんは「ほら ちょっと立ってみましょうか」「みてよ!トキさんのおかげだよ!」と言い、トキの静止も聞かず無理して立ち上がってしまう。するとそのときにドンという衝撃が……。オジさんはリュウガが放った矢に胸を撃たれ、あっさり絶命してしまうのであった。

 せっかくトキに足を直してもらったその矢先、リュウガに殺されてしまうオジさん。結果的にトキを庇って死んだことになるのかもしれないが……「あ!無理はしないで」というトキの助言を聞いて座ったままでいたら……と思うとなんとも不憫である。

「死のパワーゲームの巻」にも、死にはしないが悲惨な末路を迎えた一般人が登場する。

 トキが殺人鬼に変身したという噂を聞いたケンシロウは、彼の行方を追っていた。その矢先にトキ(正確にはアミバ)の手下だという木人形狩り隊に会い、“力比べをして勝ったものには食料一か月分をやる”という挑戦に挑む。

 さっそく腕相撲に挑戦しようとしたケンシロウだが、そこに「ちょっとまった!!」と割って入る一般人が。彼はターバンを巻いた大男であり、ケンシロウより先に腕相撲に挑戦すると言い出した。

 しかもターバン男は「悪いがあんたまで食料はまわらんぞ!!」「おれは かつてこの腕でプロレスラーを絞め殺したことがある!!」と、豪語する。

 腕相撲対決をしたターバン男は、結局アミバの秘術によってパワーアップした相手の腕力には叶わなかった。しかも、台に仕掛けられていた回転ノコギリにより右腕を失ってしまうのだ。

 本作において、このような“俺ってスゴイ!”と自画自賛するセリフは、ザコの場合、死亡フラグでもある。ターバン男は拳王軍ではないためザコには分類されないものの、やはり予想通りの展開になってしまった……。