元甲子園球児が報じる高校野球「人生変わる一試合」決勝中継の裏側は

AI要約

甲子園出場経験を持つ元野球選手がスポーツ中継で活躍する姿に迫る。

甲子園は特別な場所であり、地区大会の決勝は球児にとって人生を左右する重要な試合だ。

選手時代の思い出や甲子園への憧れを胸に、中継のディレクターとして活躍する様子が描かれる。

元甲子園球児が報じる高校野球「人生変わる一試合」決勝中継の裏側は

 2000年、61年ぶりの甲子園出場で道内を沸かせた札幌南高校。左腕エースだった皆方等さん(41)はいま、スポーツの魅力を伝える中継現場の最前線に立つ。中でも甲子園は、これまで取材したオリンピックなどと比べても「特別な場所」だという。甲子園出場の経験を踏まえて、野球中継で球児を伝えることへの思いを聞いた。

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 2007年に北海道テレビ放送(HTB)に入社してから、報道部やスポーツ部などでスポーツに関する取材に携わってきました。甲子園以外にもオリンピックなど世界のスポーツを取材しましたが、今でも甲子園は特別な場所です。

 今年は南北海道大会の準決勝、決勝の実況中継に向けて、番組構成、番組宣伝、カメラワークの確認やVTRの準備などを進めました。ディレクターの立場として、当日はアナウンサーやカメラマンなど、総勢約50人をまとめました。ディレクターは球場の外にある中継車の中から、10台のカメラが映し出す映像モニターを見ます。試合の状況に応じて、どこのカメラの映像を映し、どこをアップするかなど指示を出します。

 地区大会の決勝はただの決勝じゃなくて、選手たちにとっては甲子園に行けるかどうかという意味で本当に人生が変わる決勝なんです。人生を左右する一試合、それをどう伝えるかを考えています。

 小学2年生から野球を始めて、6年生の時には「札幌南高校に入って甲子園に行く」と言っていました。当時は「私立=超野球エリート」の図式があり、そんな私立を倒すぞという気持ちがあった。どうしたら勝てるのか、めちゃくちゃ知恵を絞った記憶があります。